悲しい現実。 - ちりやま日記

娘は変わり者が多い理系クラスに所属している。

同じ理系でも、別のクラスは和気藹々としてプライベートでも子供同士の親交が深いらしい。更にはイチャイチャするカップルまで出没しているようだが、娘クラスは、どうもそういった事とは無縁のようだ。

学校が提供しているマイクロソフトのteamsで、生徒は教師や他の生徒とのコミュニケートを図る。グループチャットで宿題を質問したり、共同作業で行う研究発表の練習や打ち合わせに活用する。

娘クラスでは、誰かが何かを質問しても、返答がないか、忘れた頃に答えが返ってきたりする。要するに、人が何をしても関心が殆どないという事か。

但し、自分がいつも一緒にいるグループの信頼は厚く、そこでは絡んだり茶化したりはあっても、他グループとの絡みもなければ対立もない。よって、陰湿な苛めは話を聞く限りではなさそうだ。

娘はこうしたサバサバした雰囲気が好きみたいで、割と楽しく過ごしている。

ある時、音楽のリアルスネイプ先生のピアノ伴奏で歌を合唱しなければならなかった。

どうやらクラスの殆どが音痴だったのか、それともここでも誰1人合わそうとしなかったのか、とんでもなく濁声のハーモニーだったらしい。

たまりかねた夜空君が

「ピアノの音をもっと大きくして、僕達の声を消して下さい」

と懇願した程だった。

そういえば、私達の隣の家には、別のギムナジウムに通っている娘と同じ歳の男子がいるが、久々に彼と道端で会い、挨拶を交わした時に衝撃を受けた。

華奢な体が、更に背が伸びてマッチ棒みたいになっていた。そしてボーイソプラノの高い地声が低くなっていたのだ。

そうか、遂に彼も変声期になったかと娘と一緒に驚いたものだ。

お隣さんは音楽家一家で、よくピアノの音が聴こえてくる。

きっと息子君は声変わりをしても音程が外れる事なく、美声なのだろう。

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