昔住んでいたアパートが古くて小さかったので、子供等の誕生日会を開く事が殆どなく、今もそこまで開催を考えたりはしないのだが、それでも娘は友達から、しょっちゅう誕生日会に招待されている。
例え、招待がなくとも、娘は学校に幾つかのお菓子を持っていき、今日は自分の誕生日なのだと言って配る。
友達はこちらが招待をしなくても、ちゃんと娘の誕生日を覚えていて、プレゼントをくれる。
ドイツでは友達や親しい知人を招待しての誕生日会を開く人が多い。
家族だけでこぢんまりと誕生日を祝いたい派なので、毎年開催している人は素直に凄いと思う。
誕生日等で子供の友達を取り巻く環境から、その人となりが分かるのが興味深い。
ところで、倅クラスに、「これぞ神童」と言ってしまいたくなるような男子がいる。
イワン(仮名)君は、ウクライナ人で小3か小4の時にドイツにやって来た。ドイツ語がゼロからスタートしたにも関わらず、ギムナジウムにまで入学しているのだから、相当頭が良いのだろう。事実、テストではいつも良い成績を取っている。
そんな彼は絵や図工も得意で、おまけに性格も良い。
遠足で動物園に行った時、橋上で、川にいた白鳥の写真を撮っていた倅をスケッチして贈ってくれた。
先日のカーニバルの仮装パーテイ用にポスターを描いたのも彼だ。倅は色塗りを担当していた。
凄いなと娘と感心しながら話をしていたが、ふと彼女が笑って
「でもね、全部が完璧じゃなくても良いよね。だって倅君は倅君なりに活躍したもんね。それで充分だよ」
と言った。
そうだよね。
倅には倅の、娘には娘の、友達には友達の、それぞれ素敵な所がある。
桜梅桃李ってやつだ。
娘の口からそんなコメントを聞いて、ちょっと嬉しくなった。
イワン君(仮名)君の漫画↓
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