今日は亡くなった父の誕生日だ。
父は私が17歳、妹が15歳の時に、45歳で癌で他界した。
真面目で仕事熱心で子煩悩ではあったが、母にとっては、余り良い夫ではなかったようだ。
父がもう少し嫁姑で苦しんでいる母の側に立って労ってあげていたら、未だに続く愚痴は、母の口から出なかったかもしれない。
高度経済成長期の真っ只中、自営業を営んでいた両親は、寝る間も惜しんで働き、子供をほぼ放ったらかし状態で働き、父は体の異変に気付いた時には手遅れで、10ヶ月間の闘病生活の末、亡くなってしまった。
家のローンがあと3年あり、母はとにかく必死で働き、完済。
娘2人を大学に行かせ、結婚資金も持たせてくれた。
私は母とほぼ毎日フェイスタイムで話をするが、時々、父の夢を見ると2人で話す。
特に誕生日と命日には見る。2人で
「お父さんは寂しがり屋だったから、忘れてくれるなと夢で言ってるのかね」
と話している。
母は仕事尽くめで何処にも行かない人だったが、現在は自由気ままに趣味をしながら生活している。
働き過ぎが祟り、足腰や目が悪くなってしまってはいるものの、親戚や友達と遊びに出かけたりしているようだ。私達が帰国したら、県外にゆるゆるプランで旅行もする。
かつて社交的で行動的な妹から
「もう少し見聞を広める為に、何処かに行ったらどうか」
と呆れられる程、何処にも行かない人だったが、今は人生を謳歌している。
今日も母は県外に住んでいる妹家族の所に行っている。
久々に新幹線に乗るから緊張すると、昨日は笑って教えてくれた。
今年の父の誕生日は、妹と親子水いらずの時間となりそうだね。