ちりやま日記

ドイツで子育てのあれこれ、本やドラマや動画の感想等を綴っていきます。

山あり谷あり。

現在、9歳の倅は小学校を1年遅らせて入学している為、現地校では小3のクラスに通っている。

倅には注意欠陥多動性障害と自閉症スペクトラムがあると、6歳くらいの時に診断された。

この障害故の問題となるのかもしれないが、自分が衝動的にやりたい行動や言動を、状況を全く省みずに優先させてしまう傾向がある。その為、衝突が多く、定型発達の人よりも、人間関係に悩まされる事となる。

倅の場合は距離感が人より近すぎてベタベタしてしまうのが問題で、いきなりそれをされると、このご時世、流石に周囲からは顰蹙を買ってしまうのだ。

何度注意しても理解できないのか、またやらかしてしまい、その為に衝突も多かった。

 

9月半ばに転校し、始めは物珍しさからチヤホヤされていたが、最近は倅の特性故に顰蹙を買い、学校でのトラブルも多かったようだ。

気になって、それとなく質問してみたものの、はっきりと答えようとしなかったので、見守る程度に留めておいたが、先日の電話懇談で担任からその問題点を話され、夫は特にショックを受けていた。

 

その後、私達がキツめに注意したのもあって、それからの倅は物凄く辛そうだった。

あんなに叱らなきゃ良かったのだろうか、、、と反省しつつも、でもまた同じ事を繰り返すと、本人がクラスに居辛くなってしまうだろうし、とこちらも悩む。

実際、ここで敵対する子供も出てきているが、先日の話ぶりから、残念ながら、この担任には期待できないように思える。クラス内で陽性者も出てきているので、それどころではないだろうし。

倅が1人で乗り越えていかなければならない案件ではあるので、家族として、支えていけるように、ともすれば、ネガテイブになりがちなクラスで起こった出来事を、ポジテイブに捉えれるように思考を持っていっている。

 

例えば、敵対している子供が隣の席だったのだが、この度、倅だけが1人でドアに1番近い後ろの席に座らされる事となった。以前は別の男子が座っていて(21人なので、どうしても1人あぶれるので、それは当たり前と言えば、そうなのだけど。経緯から、なんとなく、島流しのようにも見える)、今回、その子供と席が変わったようだ。

他の子供は席替えをしていない。

授業中にうるさいと、そうやって席替えをさせるのは、ここではよくある事だ。

前は先生に1番近い席だったので、指示が通りやすいだろうから安心していたのだが、今度は1番遠い場所となったようだった。それでも

「あー良かったね!1人だったら、誰にも迷惑がかからないし、ドアに近いなら、火事の時に真っ先に教室から出られるね」

と話した。

 

問題が発覚して以来、途中まで送迎をしているのだが、昨日は娘が早々に下校してきて、私と一緒に倅を待った。

どうやら2人で示し合わせていたようで、敵対する男子を見たら、やっつけてやる!と威勢の良い事を言っていたので驚いた。

娘を見かけて倅も驚いたようだが、嬉しそうだった。

それから

「僕、ちゃんとコントロールできたんだよ!」

と話してくれた。

どうしてもベタベタしたい衝動に駆られる事があったそうで、先日、私達に怒られたのもあり、ぐっと我慢したらしい。

正直言って、あそこまでキツく言わない方が良かったかなと猛省していたのだが、昨日の話から、自制ができたのなら、言って良かったんだなと思った。

もし緩めに対応していたら、また繰り返していただろうから。。。

勿論、倅を沢山褒めた。

そして喧嘩しながらも、ここぞという時には強力なサポーターに回る娘にも「ありがとう」と言った。

 

ところで、娘にとって最難関のフランス語だが、必死に勉強した甲斐あって暗唱テストや筆記テストも、ほんの少しだけ成績が上がっていた。

もともと辛口の点数をつける先生のようだから、苦手な教科で、それだけの点数が取れたんだから、今は大丈夫だよと慰めた。(夫は怒るだろうけど、、、)