全く終わらない引っ越しの片付けをしていたら、出てきた。
紙の漫画を描いている人にとっては、ピンとくるものではないでしょうか。
独身時代に趣味で漫画を描いていて使っていた物を、結婚してからドイツまで持って来ていたようだ。どうしても捨て難かったのだろう。
私も家族の事は言えない(苦笑)。
デジタル漫画制作が存在しなかった時代は、ケント紙にGペンや丸ペンで漫画を描き、背景や陰影、服の柄をスクリーントーンを使って絵を完成させていた。
私の実家がある地方では、こういった代物はなかなか手に入らなかったが、同人誌が流行ったのを機に、大手の画材屋にも多数のスクリーントーンが置かれるようになった。
当時の私は、図書館や本屋に行くのと同じくらい、画材屋に行き、スクリーントーンを買うのが好きだった。
スクリーントーンの存在を知らなかった頃は、どうやったらプロの漫画家さんのようなカケアミや点描が描けるようなれるのか、試行錯誤を繰り返していた。
子供達は、私からスクリーントーンの存在を聞いて知ってはいるものの、実際に見た事がなかったので、では今回、使わせてあげる事にした。
まず、厚紙に鉛筆で下絵を描く。
ケント紙なんて持っていないので、間に合わせで厚紙を使用。
適当に描けば良いよと言ったのだが、意外に2人とも真剣に取り組んでいた。
こんな感じ。
ペン入れ
ペンは普通のマジックを使用。
消しゴムかけ(ゴムかけ)+ベタ塗り(黒く塗る作業)
いよいよスクリーントーンの登場。
カッターナイフで大きめに切って貼ってから、少しずつ線に合わせて切り取っていく。
あまり力を入れ過ぎると紙まで切ってしまうので、注意してカッターを走らせる。
倅はカッターナイフ初体験だったりする。
それで悪戦苦闘をしていた。
娘は細かい部分や色々な場所にもスクリーントーンを使っていた。
漫画を描く事にも興味を持っている子供達にとって、今回は良い体験になったようだ。