矯正歯科から帰ってきたら、どうやら補習校から卒業証書が届いていた。
気持ちの良い天気だし嬉しいものだ。
元小6の担任だった先生が文集まで作ってくれ、同封して下さっていた。
昨年度に娘が書いた作文で、家族の変身記録がテーマでお話を作ったようだ。なかなかの出来映えなので、ここに全文を紹介する。
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父と森へ散歩に出かけた時、切り株の上に不思議なカードを見つけた。それは、金色でチョウの羽のように軽そうだった。
「これは何だろう」
父がカードをそっと触ると、なんと父の体はみるみる小さくなり、手がなくなり、魚口になった。口をパクパクしているそれを、私は以前テレビで見たことがあった。
そう、父は『オジサン』という魚になってしまったのだ。その瞬間、私の立っている場所は森ではなく、太陽が照る大きな島の砂浜になった。
私は困ってオジサンになった父を抱えて、その辺を行ったり来たりした。父はカードを触ってオジサンになったのだから、また触ったら元に戻るかもしれない。
私は思いついて、父の鼻先にカードを押しあてた。
父には手がないので、こうするしかなかったのだ。
魚の父は、大きな口でカードをパクリと食べた。すると、父の体は人間の姿に戻り、私達はまた森の中にいた。
これは父と私だけの75番目の秘密だ。
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オジサンは珊瑚礁のある太平洋やインド洋にいる魚らしい。
日本では駿河湾以南に生息しているのだそうだ。
顔に顎髭があり、正面から見ると、オジサンみたいな顔だから、そのように名付けされたとの事だ。(Wikipedia参照)
娘はどこで見たのか知らないが、ちょっとした洒落が効いていて面白い。
というか、75番目の秘密って、一体どれだけ沢山持っているのだろう(呆)。
ところで卒業証書だが、実物を見ると、やっぱり身が引き締まるものだ。
願わくば、中3には卒業式を行いたいものだ。