ちりやま日記

ドイツで子育てのあれこれ、本やドラマや動画の感想等を綴っていきます。

誕生日

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イラン人の生徒が私の誕生日に作ってくれたケーキ(2018年)

 

朝一番に眼科に行くと、先生や助手から、挨拶の代わりに

「お誕生日おめでとう!」

と言われてしまった。

前日からずっと子供達に「明日はお母さんの誕生日」と囃し立てられ、日にちを勘違いしたドイツ人の知り合いから電話がかかってきた。

真夜中には夫が寝ている私に「おめでとう」と言い(忘れなかったらしい)、義母から朝一番に祝福コールがあった。

その後もワッツアップやライン、そしてメールにも妹や友達から祝福smsが続いた。

今日になり、子供達はそれぞれ作ってくれた誕生日用の編集動画で祝ってくれた。

義母から頂いたセーターを着て眼科に行くと、上記のようにしてもてなして?くれた。

 

欧米はとにかく誕生日にはうるさい。

新婚当初、義母の誕生日に祝福の電話をした際に、私の声が小さく聞き取りにくかったようで、その後 2週間怒っていて、カルチャーショックを感じたものだ。

勿論、謝罪をして、こちらからチョコレートの詰め合わせを送り、以後、気をつけるようにしている。

 

キリの良い数字(40とか50とか60とか)の歳は特に誕生日会に気合が入るようで、数ヶ月も前から準備に余念がない。

田舎に暮らしている私の友達は、毎月親戚の誰かの誕生日会に呼ばれるので、その度にケーキを焼くらしい。ドイツの大味のケーキが並ぶ中、日本の繊細なケーキは肩身が狭いと言っていたのを思い出す。

 

この歳になると、もういいよって思ってしまうのだが、これでもかと言うくらい、祝福されると悪い気はしない。

 

3年前の夏にドイツ語を教えていた際に、生徒の1人がケーキ作りの道具を買ったらしく

「先生の誕生日はいつですか」

と聞いてきた。

「1月ですよ」

と話しても、ちっとも通じない。仕方ないから、彼女の国の言葉が分かる生徒にお願いして、通訳してもらうが、全然聞こうとしない。

「7月なんですね♪ では私は貴女の為に誕生日ケーキを焼こうと思います。いつ持ってきたら良いですか?」

と何度も聞かれ、通訳してくれた生徒も苦笑していた。

それで急遽、7月に私の誕生日会を持つ事になった。多分、ケーキを作る口実が欲しかったのだろう。

 

皆で一緒に食べたケーキは大変美味しかった。

念の為、当日は紙皿やジュース、使い捨てのフォークも持っていったが杞憂に終わった。

全て自分達で用意してくれていた。

かくして、私の夏の誕生日会は楽しい思い出となった。

 

さて今日の日本時間の夜8時頃、実母からフェイスタイムがきた。

「お誕生日おめでとう! ごめん、すっかり忘れてたけど、間に合ったわ」

 

実母はすっかり忘れ、義母がしっかり覚えている私の誕生日。

 

それでもお母さん、私をこの日に産んでくれて、ありがとう。