ちりやま日記

ドイツで子育てのあれこれ、本やドラマや動画の感想等を綴っていきます。

アイデアは何処にでも転がっている。

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娘作 こし器と歯ブラシで絵の具をのせていった。 


これは全くの私見だが、私は子供のファン第1号でありたいと思っている。

娘は昔から絵を良く描いていて、個人的には良い味を出しているじゃん と思っていた。娘に頼まれ、せっせとA4の紙を半分に折り、それに同じく半分に折ったA4の色画用紙をホッチキスで留め本にしてあげた。そこに娘が絵を描いて世界に1冊しかない彼女の本を作っていた。

作品が沢山増えるのは嬉しいが、流石に全てを保管できないので、本当に良いなと思ったもの以外は捨てる宣言をした事もある。

双方の祖母や夫の中では、娘はそんなに絵が上手くない となっていて、それが娘の中では不服なようだ。

 

ギムナジウムに入学した当初、音楽の先生の提案で、ノートにつける表紙カバーをそれぞれ作ってくる事になった。(今の音楽の先生とは別人です)

しかもクラス内でコンテストを行い、優勝を競うのだ。

俄然やる気が出た子供達は、それぞれ工夫した絵を描いてきて、どれも力作揃いだったようだ。

 

さて、娘からその話を聞き、彼女も優勝を狙っているので、何か案はないか私にアドバイスを求めてきた。

娘のクラスには、小学校時代から絵が上手いと評判の強者がゴロゴロいる。つまりライバルが多い。

普通に競っても恐らく勝てないだろう。

 

それでは、クラスの中で誰も予想しなかった方法で絵を描いてみたらどうか。

という事で提案したのが、こし器と歯ブラシで絵の具の色をスプレー状にして落として、絵を完成させるというやり方だった。

先に新聞紙で作った音符の記号を大きく切って作っておき、それを紙に載せる。

そして少しずつ絵の具の色をこし器に入れ、それを歯ブラシで擦っていくのだ。

すると絵の具が霧のような状態で紙に落ちていく。

それを何度も繰り返すのだ。

大きなこし器だと目が荒くなるので、小さなこし器でやっていくしかない。

また油断していると、絵の具がボタッと落ちてくるので、水の調整も重要となってくる。

 

実はこれ、私が中学時代にやっていた方法で、点描やスクリーントーンのような細かいバックを作りたい時に編み出した。

ただかなりの労力と時間を費やすようになるので、普通に点描を描く方が楽ではあるが。

当時はスクリーントーンが何処で買えるのかすら分からなかったし、地方にはまだそういった物が置かれている店も少なかったから、自分でどうにか工夫するしかなかった。

いつかスクリーントーンを買うんだと子供心に憧れていた。今では考えれないよな。

 

実際にやり方を見せてあげたら、娘はすぐにコツを掴めたようだ。

3時間くらいかけて、1人で頑張って仕上げていた。

できた作品が上記の画像です。

そして強豪を押し除け、見事に優勝したらしい。

先生だけでなく、先生の子供達まで参加してくれ、審査に当たったらしい。

誰も娘の作品がどうやって描かれているのか分からなかったようだ。

娘が方法を教えると驚いていたらしい。

 

私はアイデアを出しただけなので、結局、娘が忍耐強かったからできたのだろうなと思う。

現在の娘の絵は細かい柄を沢山描いて、これもまた、とても面白い。

そしてギムナジウムで発行している小冊子にも、ちょくちょく載せてもらえるようになった。

 

今では、弟にもこし器と歯ブラシで色をのせる方法を伝授している。

下にある過去記事の画像がそれだ。

 

chiriyama-nikki.hatenadiary.com

 

工程具合はご覧の通り↓

 

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 ロックダウンで時間が充分あったから出来た作品だわな。

娘の絵より粗いが、倅も頑張ったね。