家庭訪問員に打ち解けて来た頃に、自分なりの療育を模索している身なので、それを披露してみた。
日本語の宿題や家での過ごし方も話した。
「状況に応じて対処している。子供が勉強如きで潰れるのは良くないから、明日現地校で試験があるなら、補習校の宿題はその日はせずに試験勉強に集中させる。習い事も然り。今日はどうしても無理、身体が動かないという時に、無理矢理させない。しかし、子供の気持ちが乗っている時は別だけど」
補習校の先生も色々考えてやってくれているから感謝しているとも話した。
学校での様子を聞かれ、席替えの事は話さずに
「現段階では問題ないと言われている。クラスメートとの喧嘩はあるが、それは何処にでもある事だと思う。集中して授業に取り組めているらしい。宿題も学童で済ませてくる。例えば、今日の宿題は学童でやったというから確認してみると、ちゃんとやれている。これは娘も同様。なので、家に帰って落ち着いてから補習校の宿題に取り組める。先に言うが、家に帰ってすぐには宿題モードに入らないし、それは当然だと思っている。今日もキックボードで遊びたいと言うから、気が済むまで庭で遊ばせてから家に入らせた。その後お菓子を食べて、家庭訪問員さんが来る前に補習校の宿題の一部をやろうねと話し、実行した。(宿題を見せながら)裏にも問題が印刷されているが、裏は明日にしようと話して表だけしてお終いにした」
担当者としては、教育方針のバランスが取れているのかを知りたいのだろうから、実際に見せた方が分かりやすいと思い、そのように説明してみた。
それと日本語補修校について子供達はどう思っているのかという事も
「うちの補習校は高校2年生まであるが、子供達はそこまで行きたいと言っている。寧ろ私の方が驚いている。毎週土曜日が負担になる子もいるが、うちはどうもそうではないらしい。私達が子供の頃も週6だったし、今もそうなりつつある。というのも、日本はゆとり教育に失敗してしまった反省として、再度週6に改正したようだ。子供はそれに慣れているから、別にそこが嫌というのはない。習い事や子供の誕生日会もちゃんと出席させているから問題ない。もし、補習校ばかりを優先させていたら不満になるだろうが、そうでもないから不満を述べる事は滅多にない」
と話した。
ところで、倅が言うに、クラスに相性が合わず、何度も意地悪をしてくる男子がいるらしいが、以前隣に座っていて、おふざけが過ぎたから引き離された男子が
「僕の友達に何をするんだ!」
と庇ってくれたらしい。そういう話を聞くと、嬉しすぎて涙が出る。その男子みたいに倅も勇敢で友達を助けれる子になってほしいものだ。