さて現地校2年生になった今、3つの環境の変化が倅の身に起きた。
それを順番に書いていこうと思う。
以前、クラスメートで1人で、ヘリコプターママの息子から倅を守ってくれた男子の話を書いたと思う。
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この子の風貌から親愛を込めてジャイアン君と名付ける事にする。
※※実際は、あんなに乱暴ではありません。
ジャイアン君がいなくなってしまった。
コロナ禍の為、初夏から夏休み迄の期間、子供達は2つのグループに分けられ、登校していた。
ジャイアン君も倅も、そしてヘリコプターママの息子も同じグループだった。夏休みに入る前日に、担任から
「ジャイアン君は2年生になったら、別のクラスに行く」
と子供達に言い渡されたらしい。
それを9月の新学期に入る直前に私は倅から聞いて、かなり驚いた。
この少年はほぼ1学期間、隣がいない状態で、いつも1人で席に座っていた。
倅と同様、ヘリコプターママの息子とも折り合いが悪かったようで、私や夫が倅と登下校を共にしていた時には、大抵、トラブルがあり、腕力が強いから、いつもヘリコプターママの息子の方がのされているのを見ていた。
例えば、このヘリコプターママの息子が倅にやったように、自分をさも被害者にして、ジャイアン君が最初に叩いた、というふうに担任に訴えるとどうだろうか。
学校にとっては、大きく力の強い彼の方が乱暴者に映るかもしれない。
しかし、私達は、このある意味『子供らしい』彼がとても好きで、登校中に会うと、必ず挨拶して声をかけていた。
確かに、ドイツでは、クラスに合わないと担任が判断した場合は、違うクラスに行かされる。
娘の時も、そういう子供がクラスにいた。
それでも倅とは仲良しだったのだから、休み時間にでも一緒に遊べば良いんじゃないと、寂しがる倅に話していたが、彼の姿は、夏休みに入る前日の登校以来、見ていない。
恐らく、転校してしまったのだろう。時々、近所で見かけていた母親もいなくなっていた。
1年生の時、クラスで作った緊急ワッツアップに別れの挨拶を残していった人がいる。この人の場合は、子供をスキップさせて2年生に行かせるようになった為だった。
そういう、ちょっぴり誇らしい?事とは別に、急に別れを告げる子供の場合は、静かに去っていく。
他の親も何も言わない。
というか、本当にこの子供がそこで一緒に勉強をしていたのかとすら思う程、その存在自体が消えてしまうのだ。
この薄気味悪さを、今度は私達が別の場所で経験をする事となる。