ちりやま日記

ドイツで子育てのあれこれ、本やドラマや動画の感想等を綴っていきます。

先生達

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女子力は天性のもの

翌朝、先生と昨日の件を少し話した。

実際、倅がその男子に意地悪をしているのなら謝罪をしなければならないから、真実を見極めたかった。

先生曰く、他愛ない子供同士の喧嘩だそうだ。

しかし休み時間は先生の目が届かない事が多い為、自己申告をしてほしいと言われた。

 

世代の違いもあるかもしれないが、私達の子供時代は「やられたらやり返せ」で、親は殆ど関与しなかった。私は中学時代に、苛められていたクラスメートを庇い、そのトバッチリで苛めに遭った経験がある。それでも親には絶対に言わなかった。だから親が私が苛められていた事を知ったのは、卒業して10年経った頃、しかも元同級生の母親からだった。

ドイツでは、各学校にスクールカウンセラーがいるので、余りに問題になった時は、このカウンセラーのお出ましとなる。

スクールカウンセラーが当事者の話に耳を傾け、助言をし、解決策を見出すようだ。

どうしても問題が大きくなった場合は相談するのも良いかもしれないが、今は様子を見ていくしかない。

 

学童にて。

娘を知っている学童の先生がいたので、少しだけ話した。該当する子供の名前を出さずに

「どうもある男子生徒といざこざがあるようですが・・」

と言ってみた。すると丁度そこに当の本人がやって来て、自分の事だと察知したようで緊張した面持ちになった。そして、こういう事を倅がすると言い始めた。

「先日、彼から、倅が彼を苛つかせると言われました。しかし倅からは全く逆の事を言われました」

と話すと

「そうでしょうね。どうもお互い相性が合わないようです。しかし見る限り、そこまで大きな問題にはなっていません。もし何かあったら連絡します」

と言われた。また欠点として、倅の空気を読めないものが多くあるようで、そりゃあ、確かに苛々するよなと内心思った。

「一応本人には、距離を置けと話しています」

と言ってお終いにした。

 

ドアの方を見ると、倅が他の子供達と一緒に階段を上ってきていた。

倅の近くにいた小さな女子がこけたようで、それを倅が起こしてあげていた。押してなきゃいいけど。。。

 

帰宅途中の道すがら、学校で何をしたか聞いてみた。

休み時間はクラスの男子と鬼ごっこをしたらしい。その時に低い塀の上を歩こうとして滑ってこけたそうで、それをヘリコプターママの息子が見て笑ったらしい。

「でも僕は「大丈夫、平気さ~」っておどけて見せたんだ」

と倅。強くなったね!と褒めてあげた。

 

しかしまた問題が起こる。

担任が体調不良で1週間休み、先生達が入れ代わり立ち代わりで教鞭を取っていた秋休み前に、ヘリコプターママの息子が、帰り際に倅の腹を行き成りパンチしたらしい。

それをその日の代行の先生が見ていて、その男子を呼びつけようとしたら、もう自分の学童に行ってしまった後だった。その子供は、倅とは違う学童に通っており、そこは倅の学童の上の階だった。代行の先生曰く、倅が自分で担任に申告しないといけなくなり、秋休み後に夫と共に担任に会いに行った。

 

発達障碍あるあるで持ち物が無くなっているのもあり、これを探す目的で学校や学童を探し廻った。結局、未だに見付かっていないが、幸いにして家に予備があるから、それで間に合わせている。

 

1人、学童で気になる先生がいる。

私が質問すると、彼女は少々ヒステリック気味になっていた。変な話だ。こちらは普通に、学童に倅の持ち物があるかどうか聞いただけなんだが。うちの子は失くし物が多いから。

多分、この先生と倅は相性が合わないのだろう。

一定数、倅を極端に嫌う大人がいる。療育園の担任もその1人だった。

彼女も同じタイプかもしれない。

 

さてクラスの代行の先生には、別の日に夫が探し物の事で聞きに行ってくれた。残念ながら、見付からなかったようだが、代わりに倅をとても褒めてくれたらしい。

「才能がある」

とまで言われたそうだ。だったら良いのだけど。

 

娘が小学校にいた当初は、4クラスあった。

その内の1クラスはこの代行の先生のクラスで、生徒数20人以下で、定型発達児のみならず、発達障害児や目に見える形での障害児(主に加配をつけていた)、知能発達障害児や外国人でドイツ語が弱い子達で構成された混合クラスだった。

先生は現在はクラスの担任ではなく、学校全体を校長と共に指揮を執っている立場になっているようだった。

 

夫曰く、彼女は倅のような特性を持つ子供達の事を非常によく知っている印象を受けたようだ。それは倅にとっても私達にとってもありがたい話だ。

先生は、その為に夫が彼女の所に来たのかと思ったそうだ。恐らくは校長から聞いていたのだろう。加配については、必要ないと言い切っていたらしい。

また体育の先生とも立ち話をしたそうで、彼も倅を褒めてくれたが、一点のみ。倅は失敗を恐れすぎる傾向があると指摘を受けた。

これはもう私の責任でしかない。

しかしどうやって失敗を恐れずにやらせながら、悪い事は悪いと教えれるのだろうか。非常に難しい。何故ならば、彼は本当に多くの過ちをいつも犯してしまうから。

その度に、私は苛々してしまうのだ。子育ては難しい。