「今日、彼女達の所へ寄ってきて。宜しく伝えてね♪」
と私がお願いすると、夫は大喜びで会社帰りに寄っていく場所がある。いやはや、亭主元気で留守が良い、その場所とは・・・
夫の会社は、家から約1時間30分程離れた田舎に位置し、そこには田園風景が広がっている。
コウノトリが巣を作っていたり、鹿やハリネズミに遭遇したり、ビーバーが木を薙ぎ倒していたりしている。
さて、夫が向かった先は、だだっ広い草原の中にある小屋に設置された無人の自動販売機だ。
お金を入れたら、欲しい物が出てくる。
売られている物は、新鮮な卵、ステーキ用の肉やソーセージ、じゃがいもだったりする。
持ち主は農業を営んでいる若いお兄ちゃんで、こんなのも良いのではないかと設置したら、コロナ禍で密を避けるのに丁度良かったのか、評判は悪くないらしい。
さて、夫が立ち寄った小屋のすぐ近くには、卵の生みの親達が放し飼いにされてある。「彼女達」というのは、この鶏の事だ。
買ってきてもらう食べ物は、どれも新鮮でとても美味しい。
ただジャガイモは、袋の中に大きな蜘蛛(!)が紛れていた事があるので、それ以来、買ってきてもらわなくなったが、卵は今後も利用できたらなと思っている。