夫が14年ぶりに携帯電話を購入した。
夫の携帯電話はガラケーだったが、落としてひび割れていたり、番号ボタンの場所が、もううげて何処にどの数字があるのかすら分からないくらいだった。
「もし、誰かが拾っても、誰もこれが使えるとは思わないだろう」
と夫は言い、新しい携帯電話を決して買おうとはしなかった。
一体どうやって今まで使っていたのか、不思議なくらいの超骨董品で、急な用事で電話をする度に、バッテリー切れで、はっきり言って使い物にならなかった。
業を煮やした義母が
「もう新しいのを買いなさい」
と言うのに、なかなか買おうとしない。それどころか、義母のお古のガラケーにSIMカードを入れ替えて
「これで充分♪」
と満足そうにしていた。
そんな夫のお気楽携帯生活にも終止符が打たれる事となる。
ドイツでは携帯電話網が来年には使えなくなるそうで、否が応でもスマホを買わなくてはならなくなったのだ。
コロナ禍の今、アップルストアへの訪問はネットでの予約しかできない。
何度も予約をして足を運んで色々聞いて、今日こそ準備万端で行ってきた。
予約をしていても随分待たされた。
実は、ネット上ではiPhone 12 Pro max のみ注文ができるとあったが、ダメもとでアップルストアに行ってiPhone 12 Pro があるか聞いてみると、あった！
なあんだ、あるんだ。
というわけで、これで夫もやっとアップル保持者になった。
まだSIMカードが届いていないので、スマホ活用は暫くお預けだが、要らないと言う割には、やっぱり嬉しそうだった。
