真夜中に夫に起こされた。
携帯電話のケーブルがないという。
私はすぐに片付けるので、何処にあるのか聞いてきたのだが、これに関しては知らない。
結局、夫が置き忘れていただけだったのだが、こっちは寝ていたのに起こされて文句を言われながら一緒に探したので、見つかっても全然嬉しくない。
それで
「無闇に疑って。私に何か言う事ないの?」
と言うと、少し間を置いて
「ごめんなさーい」
と返ってきた。
ドイツ人って謝らないよねー
だから今回素直に謝られて、逆に驚いたわ。
その日は珍しく娘を褒めたので、娘がやたら喜んでいた。
「珍しく、お父さんから褒められた!!」
夫は、なかなか褒めない御仁である。
料理やら何やらも褒めない。かなり辛口な意見も多い。
あまりに褒めないから、始めは私も怒っていたが、珍しく褒めると、それはお世辞ではなく本音なのだと理解してからは怒りも収まってきた。それで、料理を食べた後に何点か聞いてみる事にした。すると、悪い点数であっても、今度はもっと美味しいものを作ってやろうという気になるから面白いものだ。
謝る事に関しても、同じかもしれない。
謝るのが苦手なドイツ人なので、逆にすぐに謝罪をする日本人は奇妙に映るのかもしれないが、それでも夫は今回素直に謝った。あまりに素直に謝るから、悪いものでも食べさせてしまったかしらと逆に心配になってしまった。
でもたまには素直になるのも良いものだよね。