ちりやま日記

ドイツで子育てのあれこれ、本やドラマや動画の感想等を綴っていきます。

習い事と授業参観。

よくスポーツマンシップとか言われるけれど、実際の世界では案外そんな清いものではないのだろうかと思う時もある。

 

金曜日の夕方は倅が、そして夜には娘が、同じ道場の日本の某武術を習っている。

徒歩3分くらいの、倅の通った小学校の体育館で習えるのがありがたい。

以前、倅は別の道場に通っていたが、引っ越しを機に退会した。

そして私達が引っ越した家に近い娘が通う道場に倅も通うようになったが、始めはポジテイブな意見ばかりではなかった。寧ろ、辛辣な意見が多く、親としては頭が痛かった。

そんな倅も少しずつだが成長していっているようで、道場の先生から悪い事を言われなくなり、今では落ち着いてちゃんと出来たと言ってもらえるようになった。

 

道場では階級試験が定期的に行われてはいるが、私の子供等はのんびりと試験を受けている。

いつの間にか、うちより遅く入った子供達がさっさと昇級し、帯の色が変わるのを横目で見るくらいだった。

我が子も別段羨ましがる事も悔しがる事もなく、「へー凄いね」とか「おめでとう」と素直に喜んでいる。

しかし、世の中にはそういう人ばかりではない。

 

金曜日に、娘と一緒に道場に向かっていると、1人の少年が元気なく項垂れて帰っていくのが見えた。娘が挨拶をしたが、何も言わずに通り過ぎた。

いつもなら笑顔を向けて挨拶を返すのに、、、変だねえと話していたが、倅が娘と入れ違いにやってきて、すぐに話した。

「今日、〇〇ちゃんが△△君の悪口を言ったんだよ」

△△君というのは、先程の項垂れていた少年だ。

一体何があったのかは、倅の説明では理解しかねたが、そういえば、〇〇ちゃんは、とんとん拍子に昇級した別の男子の悪口も結構言っていたような、、、てか、彼女は倅の悪口を私に言うタイプなので、もしかしたら、今回は、△△君に対して何かしら腹を立てたのかも。

年下の△△君は彼女よりも遅く入会したのに、早く昇級したのも理由になっているかも??

 

それで△△君は元気がなかったのかもしれないね、、

また月曜日には元気な姿を見せてほしいものだ。

 

※※※※※

 

9月30日は、日本語補習校で授業参観があった。

高等部はデイベートを行った。現地校の学力考査期間でもあり、余り準備する時間がなかったにも関わらず、本格的なやり方で進められた。そして充分に見応えがあった。

中には

「ドイツでは学校で定期的にデイベートを行っているのだから慣れたものでしょ」

という意見もあるが、それでも日本語で理論を組み立てて、相手の論点を聞きながら、相手を納得させるだけの情報を提示しなければならない。

大変だと思うが、討論をしている彼等を見ると、なかなか逞しい。

 

倅がいる小6では、環境問題についての授業を行なった。

大人しい子供もいるが、挙手をして発言する子供が比較的に多かったように思う。

倅も挙手をして発言していた。

長い説明になると、吃音もあって上手く言えなくなりそうなところを、ちゃんと言えていたのでホッとした。

あとでクラスメートの保護者の1人に

「空気が読めない子なので、変な事を言わないか心配」

と話したら、

「いやいや、寧ろ、その方が絶対に良いよ。倅君は元気があるし、ちゃんと挙手して発言している。うちの子なんて空気ばかり読めてしまって、疲れるだろうなと思ってるもの」

と言われた。そういうものなのかしら。。

良い子には良い子の悩みってあるもんだな。当然と言えば当然か。。