ちりやま日記

ドイツで子育てのあれこれ、本やドラマや動画の感想等を綴っていきます。

親の出る幕。

昨日、倅が浮かない顔をして下校してきた。

どうやら休み時間に、イラク人の同級生が倅のキャップ帽をふざけて取ったそうだ。

ふざけついでに、彼は倅の見ている前で、帽子をゴミのコンテナに入れようとしたらしい。

休み時間が終わった後も、結局返してくれず。

見守りの先生に「帽子がない」と話したが、取り合ってくれなかった。一応、担任に報告するとは言っていたが、本当に報告されたかどうかは定かではない。

倅が帽子は何処にあるのか聞くと、イラク男子は

「校庭のベンチに置いたけれど、誰かが持っていった」

と言ったらしい。

次の休み時間に探してみたが、帽子は見付からなかった。

コンテナを開けてみたが、そこにもなかった。

それで再度、イラク男子に話したら、

「僕もまた探してみる」

と言ったとか。どうせすぐに返してくれるだろうと思って、その時はそれ以上は言及しなかった。

放課後、結局返してくれず、一緒に探す事もせず、この男子はさっさと下校したようで、倅1人であちこちを探したが、見付からなかった。

 

このイラク男子とは喧嘩したり仲直りしたりの関係で、恐らく、この子がふざけて隠し持っているのだろうと思うが、それにしても少々いき過ぎている感がある。

実はこれが最初ではなく、前にも似たような事があり、その時は更に嘘をつかれた。

危うく彼の口車に乗って、無関係の人間を巻き込んで事態を悪化させる所だったが、勘が働いて、それを防げれて大事には至らなかった。

倅も二度目なので、流石に怪しいと思ったようだ。

家に帰ってから、私達に話してくれた。

因みにその日は、希望者のみ注文していた書籍が届き、担任から手渡されたのだが、イラク男子がそれを見て

「貸してほしい。僕の家では買ってくれないから」

と言ったらしいが、倅はやんわり断った。倅自身も、6月1日の国際こどもの日(旧東ドイツでは)までお預けにするつもりでいるので、断って正解ではある。

 

翌朝になり、小雨の中、私も一緒に登校し、担任にその旨を話した。

話す前に落とし物置き場に行き、更に倅用のロッカーを確認したがなかったという報告を付け加えるのも忘れなかった。

「間違えて別のロッカーに置いている可能性があるから、イラク男子君が登校してきたら聞いてみます」

と言うので、ここは担任に任せる事にした。

 

※※※※※

 

さて、倅が下校してきて、ことの顛末を教えてくれた。

担任がまずイラク男子に聞き、彼は雨が降る中を校庭に探しに行き、そして見付けた。

しかし、帽子は既に雨と泥で汚れ捲っていたので、彼が家で洗って、翌朝、持ってくるようになった。

担任からも連絡帳に同じ内容が記載されていた。

「イラク男子君が謝ってきた」

まあ、そうだよね。

てか普通は、さっさと返すか一緒に探すと思うのだが。

 

これ、私が担任に言わなかったら、どうなっていたのだろう。

倅はその特性故によく物を失くす。

本人のうっかりミスで、落としたり失くしたりする事もあるし、他人の嘘を間に受けて、誰かが隠したり盗んだと勘違いする事もある。

また、今回のように、面識ある人がふざけて隠したり取ったりする事もあるので、聞く側はその都度、正しい状況判断をして対処していくようになる。

イラク男子は、倅が親に言わないとでも思ったのだろうか。

そして私が学校に行って、担任に話すとは思わなかったのだろうか。

それとも本当にすっかり忘れてしまっただけなのかもしれないが、いずれにせよ、された方は良い気分ではない。

 

娘にしても倅にしても、私に色々と話してくれるので、本当にありがたい。

私自身は子供時代に親に何も言えなかった。仕事ばかりしている両親に心配かけたくないというのもあったが、単に信頼が薄かったのもある。

今、こうして毎日フェイスタイムで色々話せる関係性になれたのは、結婚して、実母の立場を理解できるようになり、私の方から歩み寄ったからだと思っている。

高校時代に私が爆発した時は、学校から母に話された際には

「なんでそんな事を言うのだろう。私にどうしろというのだ」

と全く親身になってくれなかった。それが最近、実母からそんな心境だったと教えられ、無性に腹が立った。

なので実母には「保護者なんだから、てめえの子供の問題にはきちんと向き合うべきだったのでは」と話した。

 

明日、倅達は遠足に行くらしい。

晴れると良いね。

 

◆◆◆おまけ◆◆◆

昨日植えたオーレオマルギナータ。

日本名はギボウシ、もしくはホスタというらしい。実母地方では『ギボシ』と言うそうだ。

東アジアが原産だが、日陰や半日陰でも、暑さにも寒さにも強く(乾燥にはちと弱いらしい)、育てやすく見た目のボリュームからドイツでも人気が高い。

試しに1株買って植えてみた。

うちの花壇を気に入ってくれたら良いのだがな。

 

こちらはアナベル。

随分大きくなった。