ちりやま日記

ドイツで子育てのあれこれ、本やドラマや動画の感想等を綴っていきます。

子供達の話。



昨日から学校が始まり、倅は登校を渋りながら行った。

現在、倅は『10歳の壁』なるものにぶち当たっている。

『10歳の壁』とは、小学校3〜4年生が直面する精神面や学習面でのつまずきの事で、この時期に確立されると言われている抽象的概念の理解力が発達途上の場合、大きな問題となって立ちはだかってくるという。

まさに今の倅の問題そのもので、彼の場合は、主に文章問題と図形が難しいようだ。

じっくりと教えると理解はできるのだが、問題を読まなかったり、適当に計算してしまうので、とんでもない答えを書いてしまう時がある。

おまけに口をすっぱくして何度もドイツ語の文法上必要な基本的な事を話して、注意を促しても、テスト中になった途端に忘れてしまうようで、よく間違って書いている。

これにより、倅の自己肯定感が低くなり、学校にも行きたがらなくなってきた。

 

いや、実は学校に行きたくない理由は他にもある。

クラスメートとのトラブルが2ヶ月程前にあり、その時は、私が迎えに行かねばならぬ程、授業ができない状態であった。

クラスにも迷惑をかけてしまったので、その日から家であれこれ対応にあたっている。

その内の1つが、表に予めその日に目標にして出来た事を書いておき、実際に達成したらシールを貼る。全て達成したらご褒美をあげるようにしてみた。

更に今迄時間を決めて使っていたタブレットも、夫が設定した日まで使わせないようにしている。(義母宅に行っている時は特別に使用許可した)

タブレットを使わない事で時間ができたのもあり、今は創作漫画を描いてみたり、写生をしたり、折り紙制作をしたり、レゴで遊んだりして過ごしている。(折り紙と写生は私の提案)

 

また家族総出で倅の勉強を見るようになった。

宿題は私が、家で別個に購入した学習ドリル(ドイツ語、算数)は時間がある時に夫や娘が見ている。

学校が紹介してくれた学習サイトもやっている。これに関しては、少々疑問が残る。結局紙に書いた方が記憶に残りやすいようにも思うからだ。

なんとか自己肯定感を上げていき、楽しい小学校生活を送って欲しいものだ。

 

ところで、休暇中に子供達と一緒に、近所の中国人が経営している亜細亜店に買い物に行った。

普段から倹約を心がけているのだが、前から欲しかった卵焼き専用のフライパンがあり狂喜乱舞してしまった。

帰国の折に買いたいと思って、結局断念したのだ。

帰国当時の日本で見た値段に比べると、かなり安上がりではあるものの、同日に既に買い物カートに入っていた桜餅とほぼ同じ値段だったので、流石に躊躇してしまった。

「卵焼きは四角でなくても丸くても作れるし、どうせなら、桜餅を2つ買った方が良い」

なんて言い訳して、結局元あった場所に戻してしまった。

フライパン自体は大した値段ではない。

寧ろ桜餅が高いのだろうな。どうしても輸入品は高くなる。

とにかく買うのを諦めた。

今迄のアパートでの倹約暮らしが身についてしまっていて、自分は一生このままのような気がする。

 

一方、倅の方も大好きな緑茶がペットボトルで置いてあり、それをじーっと見ていたが、結局私にねだりもしなかった。

お母さんはケチだから、どうせ駄目って言うだろうとでも思って我慢したのだろう。(夫は逆に買いたい性分なので、ある意味、丁度良いバランスかもしれない)

 

翌日、学校に行った娘がなかなか帰ってこなくて心配していたが、どうやら下校時にわざわざ亜細亜店に立ち寄り、私達が諦めていた物をお土産に買って持って帰っていた。

娘の気遣いと優しさに申し訳なさを感じながら、お礼を言い、大切に使う事を誓った。

 

今晩は、娘のフライパンで卵焼きを作る予定だ。