ロックダウン緩和と共に、一気に夏になったようだ。
週明けに娘の怠慢が酷くなり、止む無くタブレットの時間制限をする事にした。
ギムナジウムから希望制で夏期講習に参加したい人は申し込みを促す通達が来た。フランス語は私達は2人とも助けれないし、数学は夫が説明しても理解できないという。
その内、エスカレートしてきて、夫も娘も喧嘩腰になって勉強をする羽目になってしまうのだ。
結局は本人が自覚しないとどうする事もできないのだろう。
それで夫と娘と相談して、夏期講習に参加申し込みをした。
バイト君であろうが元教師であろうが、少なくとも分からない親に喧嘩腰で教わるよりはマシだと思うのである。
翌日になって、娘が昼頃に一度帰ってきた。私の顔を見るなり
「倅君、クラスメートの男子と一緒に学校の側のベンチで宿題をやってたよ」
と言うではないか。驚いていると、
「その後、2人でプールに行く予定なんだって」
と続けるので、呆れるやら驚くやら。
そのクラスメートの男子M君はトルコ人で近所に住んでいる。
以前このブログにも書いたジャイアン君とも仲良しだった。
chiriyama-nikki.hatenadiary.com
M君はジャイアン君がいなくなってからは、ヘリコプターママの息子と仲良くなってはいたが、基本的に倅とはずっと仲良しのようだ。
母親から話を聞くに、どうやら彼も倅と同じ注意欠陥多動性障害があるらしい。少々複雑な家庭環境もあり、母親に会うと、毎回彼女の愚痴に付き合わされる。良い人なんだけどね。
その彼から週明けにプールに誘われたが、習い事を理由に断った。
その翌日は誘われないだろうと思っていたら、2人で宿題をしてから一緒に行こうという事になったというではないか。いや、私、聞いてないんですけど。
娘がまたギムナジウムに行く頃に倅が帰宅してきた。
M君も一緒だった。
「宿題が大体終わったからプールに行っても良い?」
「ちょっと待ってね。まずM君のお母さんと電話で話さないといけないからね」
それで聞いてみると、案の定、どうやら子供達2人で勝手に取り付けた約束だったようだ。
今はコロナ禍で予約制になるから、まず予約をしてみてからでないと無理なんだよと話しても、余り理解できないようだ。
しかし流石は注意欠陥多動性障害の積極性奇異型児の2人である。
自分達がやりたいと思った事はすぐに結託するらしい。
我が家は宿題や課題を済ませないと遊べないようになっているから、恐らく倅がそう話したのだろう。(M君は遊びから帰って宿題を済ませるから、寝るのが随分遅くなると母親が嘆いていた)
「宿題をやった」
と話す彼等は誇らしそうに見えた。
結局、大家族のM君達と一緒に私も同行した。
小4の娘さんがドイツ人の友達を連れてきていた。
総勢子供6人と大人2人で市営プールに馳せ参じた。
娘さんは街中にある女子校のレアルシューレに9月から通うらしい。トルコ人の多くは中学に進むので、彼女は友達に進学先を言えないのだそうだ。唯一、同じ学校に通う事になるドイツ人女子にしか話せないと言っていた。
※※ドイツではギムナジウムは高等中学校とされ、卒業後は大学進学する子が殆ど。レアルシューレは近代語や自然科学の学科を強調する学校で、卒業後は専門学校に進む子供も多い。中学校は卒業後、職業訓練を受けるようになる。
「でもね、うちの娘の友達の母親は貴女みたいに電話で聞いたり、一緒にお茶したりしないのよ。娘の友達は勝手に来るだけなのよね」
私は娘の友達の母親は一応知っているし、大抵は電話でアポを取ってから娘も遊びに行く。なので、そういう親もいるのかと少し驚いた。
子供達に付き合って、毎日外に行かなければならないのが苦痛だと言っていた。
それでも9月からM君は学童に入るし、娘さんも街中の女子校に通う。3歳の末っ子君は幼稚園だし、秋からは少し休めるのではないだろうか。
長男君は小学校の隣の中学校に通っていたが、オンライン授業が困難を極め、学校側と掛け合った結果、別の学区の中学校に移った。そこは外国人の子供がとにかく多いので、先生も理解があるから正解だと言っていた。
ジャイアン君の親とも面識があるそうで、実は彼は特別支援学校に転校したと言っていた。つまり彼も倅やM君と同じタイプのようだ。てか、多過ぎないか・・・そういう児童。。。
家に帰宅すると、娘はちゃんと宿題、課題を全て終えていた。
タブレットの時間制限は必要なくなってしまった。
今日だけでなく、成績が安定するまでは、その調子でやってね。