ちりやま日記

ドイツで子育てのあれこれ、本やドラマや動画の感想等を綴っていきます。

オンライン授業について思うこと

バイエルン州は教育庁からのお達しで、2月12日までは、取り敢えず、オンライン授業となるようだ。

例外として、最終学年は2月1日から分散登校となるらしい。

しかし分散登校となると、試験はどうするんだろう。

 

子供達の学力や理解力は、本当に落ちてきていると思う。

残念ながら。

ロックダウンで、オンライン授業を余儀なくされていた子供が、対面登校をしている学校に転校した時に、その学力の差に愕然となったらしい。

 

あるギムナジウムの子供がオンライン授業に対する感想を書いた。

「確かに良いけれど、友達と会えないのは寂しい」

切ないなあ・・・

 

オンライン授業での工夫は、娘に関しては、流石にもう無理があるが、倅に関しては、ある程度しているつもりだ。

倅は昨年春から既にZoomやTeamsでオンライン授業をしていたので、初めてする現地校の子供達よりは把握できている。

それでもガチャガチャと周りのノイズに引きずられると、先生が何を言っているのか本当に理解できない。終いには頭痛までしてくるようになる。

 

先生の力量もあるが、教材も厳選しなければならない。

 

毎週金曜日に学校の玄関ホールで宿題を交換する。

一度目を通して、予習するようにして、オンライン授業では発言を重視している。

各家庭によっては、低学年の子供にまでteamsでのオンライン授業ができない場合もある。

倅は嫌がる時も多いが、励ましてなんとか席に座らせている。

私もオンライン授業は、もうお腹いっぱい状態で、正直言って、とても疲れる。

隣に座って見ているだけでも疲労がある。

それでも授業に参加させている。

 

そこには一種の連帯感があるからだ。

一度も来ない子供もいるが、大体10人以上は参加している。

その子供達に混じって、倅は頑張って発言するのだ。

 

以前、担任から

「倅君は、授業中全然発言しようとしない」

と指摘された。理解できないから発言しないのか、発達障害で集中力が散漫になって、先生の言葉が右から左へ通り過ぎていってしまうから発言しないのか、そこは私には分からない。

オンライン授業と対面授業では形態は異なるが、参加して発言をする事で、先生の倅に対する授業態度の評価も変わってくるのではないかと思う。

 

オンライン授業は任意だ。

しかしだからといって、疎かにはしたくない。

たかがオンラインであっても、ないよりはマシと捉える方が良いのだろう。

 

1つ気付いた事があった。

以前、倅と敵対していたトルコ人の男子、ヘリコプターママの子だが、多分、この子は倅を好きなんだと思う。

倅はオンライン授業を見る限りでは、躊躇なく発言をしている。それと対照的にその子供はやけに臆病で、先生から促されても、発言したがらない。

ある朝の時間に、週末に何をしたのかを、倅が最初に皆の前で発表した。

「土曜日に日本語補習校の後、家族で寿司を食べました」

すると、次にその子供が、自分から読むと言って、作文を読み始めた。

「昨日僕はドナルを食べました。それからおじいちゃんとおばあちゃんの家に行きました」

多分、最初の一文は、即興で作ったものだと思う。

 

今日も、倅の後に自分からやりたいと言って、頑張って算数を解いていた。

 

ほんの少しだけ、気持ちが温かくなった。