ちりやま日記

ドイツで子育てのあれこれ、本やドラマや動画の感想等を綴っていきます。

子供達の優しさと実直さ

ここ2〜3日、生理前症候群だからか、それとも更年期障害なのか知らないが、とにかく体調の変化についていけていない。

とか言いながら、ブログはしっかり書けてはいるのだが、夕方になると目眩がしてソファの上で暫く横になっていないと動けなかった。

気が付くと、倅が自分の布団を持ってきて、掛けてくれていた。

 

晩御飯もそこそこにして、もう耐えられないから寝ると子供達に話す。

娘には、夫が出した数学の課題をやってから遊ぶようにと促し、倅には、歯磨きをした後にテレビを観て良いよと言った。

 

ソファの上で横になっていると、倅が歯磨きを終えてテレビを見始めた。娘が気を遣って

「お母さんが近くで寝ているから、そっちには行かないように」

と言ってくれたが、大丈夫だよと話した。

倅はテレビでYoutube動画を観たりしているようだった。

英語の動画もあったりして、へー、習ってないのに、もう抵抗なく観れたりするんだと妙に感心した。

娘はギムナジウムで本格的に習うようになっても、ロックダウンで家に四六時中いるようになるまで、英語の動画を見ることはしなかった。倅が英語の動画を見るのは姉の影響が大きいが、どうも音として言語を把握しているようだ。

そういえば、こんな事があった。

 

まだ倅が普通の幼稚園に通っていた時の事。

言葉をエコーのようにして発して話し始めるのも遅かったのだが、バイリンガルとして育てるのが良くないのかもしれない。稀に一言語しか受け入れない脳の子供もいると聞くからと心配して、言語セラピーに通わせていた。

家に帰って、少し実験をしてみた。

ドイツ語で話してみたのだ。

するとドイツ語で返ってきた。

また日本語で話すと、日本語になった。

 

実は娘にも同じ実験を、倅と同じくらいの年齢の時にしてみたことがある。

彼女の場合は、変な顔をして、私とはドイツ語で話さなかった。

 

こちらの大学でドイツ語学を学んだ際に、子供に2ヶ国語の環境で育てるのなら、親が絶対に言語を混ぜないで話すようにした方が良いと教わった。父親がドイツ語、母親が日本語というようにしておくようにする。

「この人にはこの言葉」

と脳がインプットするので、親が混ぜた言葉を使ってしまうと混乱するらしい。

事実、娘はそんな感じで、それこそドイツの祖母の前で皆で話す時以外は、絶対に私とは日本語で話す。

しかし倅は違うようだ。もしかしたら、他言語の環境に抵抗がない脳なのかもしれない。

 

さてそんな事をうつらうつらしながら考えていたら、体が随分元気になってきたようだ。

台所で夕食の皿を洗おうとしたら、既に洗われた後だった。

「倅君がしていたよ」

娘が言った。

そうか、倅よ。ありがとう。とお礼を言ったら、嬉しそうだった。

 

娘の方は、私が起きてから課題を済ませた。

「簡単だって事は、全部間違いかもしれない」

と彼女はお気に入りのユーチューバーの名言を出しておどけていたが、夜、夫が帰ってきて答え合わせをしたら、なんと全問正解だったらしい。

「たまにはこういうのもないとね」

と笑っていた。

 

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ソファを机代りにして、夫が出した数学の課題に取り組んでいる。