ちりやま日記

ドイツで子育てのあれこれ、本やドラマや動画の感想等を綴っていきます。

倅の話+ちょっとご報告。

毎週土曜日はミュンヘンの日本語補習校に行く事になっているのだが、その前に現地校の副担任から、倅に関して、またしても報告が来た。

とはいえ、クラスで問題を起こしたわけではない。

単にこの先生との相性が悪いだけで、ともすれば彼女は加配を付けたがっており、過去に療育園時代の加配で非常に嫌な思いをした私達からすると、彼女の言動に疑問に感じる。

スクールカウンセラーと自閉症センターの職員が提案した『配慮』をするべく、病院側に申請をしている段階なので、なかなか進まないのが難点である。

副担任が言うほど、倅はそんなに成長できていないのか?、と落ち込んだが、実際は相手の捉え方次第なんだろうとも思うようになってきた。

 

夫に先生からのメールを見せると、夫も似たような反応を示していた。

読む限りに於いて、授業の邪魔をしているわけでも、生徒間のトラブルがあったわけでもないし、前回と同じく、この先生以外の口から、倅が学校で問題があるという話を聞かないので、注意深く様子を見ていくしかないのかもしれない。

 

補習校で、未就園児サークルに入っていた頃の先生に偶然再会した。向こうが気付いて話しかけてきてくれ、立ち話を少しした。

その時からのクラスメートも今の倅のクラスにいて、その子達が時々遊びに来てくれるという。そして倅や他の元生徒達の話も出ると教えてくれた。

先生の口振りから、私が思っている以上に倅はクラスメート達から受け入れてもらえ、そして良い評価もそれなりにあるのが分かり、驚いたし嬉しかった。

仮に倅に問題があるとしたら、恐らくあんな風に先生は私に話しかけてくれる事はなかっただろう。

その後、先生の子供の話になり、男の子で落ち着きがない。あの時の貴女の気持ちが今はよく分かると言われた。

あの時、落ち着きがなくて、倅はしょっちゅう教室から飛び出してしまっていた。

先生から指摘され、私と夫は手分けをして倅の加配をしたものだ。

私が当番で入っている時は他の子供の見守りも一緒にしていたが、それ以外では倅の世話のみをした。娘の補習校での当番がある時は、夫が見守りに入った。

他の保護者にもその旨を伝えたが、中には陰で悪く言う人も、また逆にお互い様なのにと同情してくれたり、そこまでしなくても良いのにと呆れる人もいた。

子供達も不思議がって質問してきたりもしたが、そういった子供にも分かるように簡単な言葉で答えたように思う。

そんな倅が現在でも辞めずに、ずっと補習校に通っている。なんとも不思議なものだ。

クラスのカラーもあるだろうし、先生との相性もあるだろう。

自分が属している全ての環境で楽しく過ごせるのは稀だろう。勿論、楽しくて仕方がない場所もあるだろうが、大抵は何処かで妥協したり、上手く問題を回避したり、ぶつかり合ったりしながら、1つの時間を共有しているのだと思う。

逆に全てが良い環境だと、打たれ弱くなってしまうのではないか。

苦手な場所も人も、その人にとって克服する為の課題だと思った方が良いのかもしれない。

大変酷い環境ならば逃げるに越した事はないが、状況を判断しながら、その都度正しいと思える道に親子で進めれば良いのだろう。

 

ところで私達は今年はドイツで夏休みを過ごすつもりでいたが、急遽、日本に帰国する事となった。今回も娘と倅、そして私の3人のみの帰国となる。

現在一人暮らしの実母は軽度認知症で、去年の丁度この時期に、空き巣が入ったと騒いで警察が来た事があった。

結局、空き巣など入ってはおらず、失くなったと思っていた物も、私と妹が帰国早々に家中を探して全て見付けれた。つまりは母の勘違いだったわけだが、主治医は認知症になっていないと言うものの、認知症を遅らせる薬なるものを処方してくれ、そしてケアマネとも相談し、私達がドイツに戻ってから直ぐにデイサービスを受けれるようになった。

孫と過ごした期間が母にとって良かったのか、それとも認知症を遅らせる薬が効いたのかは定かではないが、元の母に戻ったようでホッとしたものだった。

また2年後に帰国するからと話して、母もそのつもりでいた。

しかしどうやら、この6月という時期が母にとっては鬼門なのか、またしても怪しげな言動を繰り返すようになってきた。

攻撃的な言葉を言ったかと思うと、自分の人生を憂いたりもするので、こちらも心配になり、夫に相談して、急遽帰国を決めた。

実母の為に自分達ができる事をしていこうと思う。