ちりやま日記

ドイツで子育てのあれこれ、本やドラマや動画の感想等を綴っていきます。

【感想文】Herr der Fliegen

 

現在、倅が読んでいる文学作品。

『Lord of the Flies』(日本語訳『蝿の王』)はウイリアム・ゴールデイングの代表作。1954年に出版された。

ゴールデイングは1983年にノーベル文学賞を受賞しているのですね。

それ以外にも沢山の賞を受賞している英国の有名な小説家だ。

 

疎開する為に乗り込んだ飛行機が墜落してしまい、少年達は南太平洋の無人島に漂流してしまう。

はじめこそ上手くいっていた孤島での生活は、ある事がきっかけに次第に少年達を野生化、野蛮化していき、遂には悲劇が起こるのだった。

 

映画にもなった本作品を読んだ方や映画を観た方もいるかもしれない。

夫は少年時代に読んで、随分感化されたらしい。

最後に船が来て救出されはするものの、主要人物が死んでしまうので、どうしても後味が悪くなる。

紳士淑女の国イギリスの子供ですら、こんな風に野蛮になってしまうのだから、人間という生き物は、皆で仲良く手を取り合って平和を築けれないものなのか。つくづく秩序というのは大事だなあと痛感させられる。

 

子供等の学校では、毎年必ず課題図書として、学年毎に文学小説が提示される。

『蝿の王』は娘が9年生(中3)の時の課題図書だった。

彼女は夢中になって読み、最後には自分でキャラクターの絵まで想像して描いてしまった。

エグい描写もあるが個性的な登場人物と読みやすい文体で、あれこれ考えさせられる内容となる。

一読の価値はある。

 

 

www.amazon.de