倅のオンライン授業は、随分時間がかかっていた。
毎週月曜日は、先生が子供達全員に「週末何をしたか」をノートに書かせ、それを読ませるのだが、殆どの子供は任意で作った母の日の為の花瓶を母親に贈った事を書いていた。
この花瓶は、牛乳パックで作るのだが、飾りである材料は先生が先々週の金曜日の宿題交換の時に用意をしてくれていた。そしてYoutubeで作業動画をアップしてくれていた。
倅は作らなかったが、他の子供達が画面越しに見せたので焦っていた。
「どうしよう。皆作ってる。僕だけ作ってない」
そんなに焦るなら、作れば良かったのに。
倅の番になり、一生懸命読んでいた。
『日曜日、僕は母の日の為に、父と一緒に花屋に行きました。そして姉と2人で花束を母に贈ったら、とても喜んでくれました』
先生は花瓶については触れなかった。
倅はホッとした表情をしていた。
その後、クラスの女子から先生に鋭い質問が。
「先生もお母さんに、花瓶を作って贈ったのですか?」
先生は、グッと言葉に詰まっていた。
「実はあげてないの。母の日を祝福する為に電話をしただけなのよ。私の母も教師で、しかもこういう工作を家でもよく作っているの。この花瓶も、実は私の母のアイデアなのよ」
正直に話す先生、ナイスですな👌好感が持てる。
確かに、ハロウインの工作時に学校にいらして、先生と一緒に作業に当たってくれていたらしい。(倅談)
何となく、納得したような?空気に包まれて、その場は終わった。
しかし、こういう質問も面白い。先生にとっては、緊張してしまうかもしれないが。
牛乳パックといえば。
昔、娘が補習校の幼稚部を卒業する際に、講師のアイデアで、牛乳パックを綺麗に色付けして、それを花道にしようと提案され、各自牛乳パックを持ってくるように言われた。
我が家は夫が鬼のように飲むので、かなり沢山のパックを持っていった。
皆が持ってきていたパックは底が正方形で1リットルの物であるのに対し、あろう事か、私が大量に持って行ったパックは底が長方形になっている1リットルの物、つまり見た目が異なっていた。
慌てて、袋に隠したのは言うまでもない。
ミュンヘンはあの形のパックしかないのだろうか。。。と本気で考えたものだ。
単に夫が飲むメーカーの牛乳パックの形が違っていただけではあるが、皆、どうしてちゃんと形まで把握できたのか、未だに謎である。(この形のパックと提示されていなかったのに)