ドイツの大きな都市では毎年日本祭りが行われる。
ミュンへンでも英国庭園で日本祭りが行われていて、その際にはコスプレ祭りも一緒になって開催されているようだ。
ドイツ人のコスプレ魂もなかなか。
伽羅映えする人達が多いから、コスプレをしていた女性に男性陣が群がり、囲んで写真を撮っていた。こういう光景は万国共通らしい。
Youtubeでも伽羅メイク動画を上げている人や、日本の歌謡曲やアニメの視聴リアクション動画を上げている人の中には、名前を見る限りではドイツ人だったりするのもあり、嬉しくなってしまう。
クールジャパンの認知度は凄まじいようで、その一貫を担っているドイツ語訳された漫画本も書店に所狭しと売られている。
子供達が通う近所の図書館には『名探偵コナン』の1巻があり、どうやら司書の息子さんからの寄付なんだそうだ。
『鬼滅の刃』『名探偵コナン』『進撃の巨人』『ワンピース』等が書店に売られていた。
若い男性の学童の先生に至っては、進撃の巨人のラノベまで持っていたようだ。
日本語コースの生徒の1人はベビーメタルが好きで、『るろうに剣心』の大ファンで、京都にホームステイしていた頃に、秋葉原のメイド喫茶にも立ち寄ったという。
市場でパン屋の売り子をしているドイツ女子はセーラームーンが大好きで、大いに盛り上がった。
倅が一度日本レストランに調査兵団のコスプレをして行ったら、バイトのウエイトレスのドイツのお姉ちゃんから
「調査兵団、格好良いですね」
と耳打ちされ驚いた。
ヲタク用語も世界共通語になってきているようだ。
子供達が見ているYoutube動画では、英語やドイツ語で、ツンデレやヤンデレが普通に話されていた。
また日本のアニヲタの外国人の動画では、自分のオリジナル伽羅の女子の名前を「おさな なじみ」としていたり、意味を知っている者としてはニヤニヤしてしまう。
因みに主役の幼馴染の設定なので、狙って名付けたのは一目瞭然だ。
補習校行事で来賓として参加したドイツ人教師の息子さんはテイーンエイジャーだったが、ワンピースの大ファンで、その編集動画を作ってると教えてくれた。まだ恥ずかしくてアップしていないらしいが、アップした暁には知らせると言ってくれた。
海外在住が長いと、自分の国を好意的に見てくれる人に出会うと嬉しくなるね。
私が日本人だと知ると、それまで壁があった人達が途端に親しげになる時がある。
基本ヲタクはシャイな人が多いが、同類と一旦認識すると無防備になるのも早いらしい。
一生懸命、自分の知っている日本の知識を披露してくれる。
私も調子に乗って、知っている限りありったけのその人の国や地域に関する文化を披露して、お互いに交流を図るのである。
その中には当然アニメや歌手の話も出たりする。
世界的に不況だったりコロナ禍で大変だったりするが、ヲタクはどこまでも元気である。
ヲタクが世界を救うかもしれない、と最近本気で思うようになってきた。