夫が帰宅した時、眼鏡をかけていた。
元々は視力がとても良かった夫だが、50代半ばともなると、そろそろ老眼鏡が必要になってくるので、眼科か眼鏡屋に行って検査してもらわないと、と言っていた。
本当に行ったのかと思っていたら、どうやら、会社で同僚と視力の話になったらしい。
彼が犬を散歩している時に畑に落ちているのを犬が見つけ、拾ってきた物を試しにかけてみたら、ピッタリだったそうで、そのままもらってきたのだそうだ。
なんの変哲もない、その辺で10ユーロくらいで売っている眼鏡なのだが重宝している。
拾い物には福があるという事らしい。
拾い物、といえば。
娘がまだ3歳か4歳くらいの頃、遠方の幼稚園に通っていて、電車から降りて帰路の途中に、いつもハート型の石を拾っていた。
それが沢山集まったので、靴箱の蓋の部分に画用紙を貼り、額縁代りにして、それに接着剤で石を貼り付け、部屋の壁に飾っている。
娘が集めたハートの石の数だけ、娘の「大好き」をもらえたみたいで、今でも壁にあるそれは私の宝物の１つだ。彼女はもうハート型の石を集める事はしないが、たまに思い出したように石を拾ってくる。
我が家がもう少し大きな家に引っ越せたら、娘が拾った石を置く場所を作ってあげるつもりだ。
