ちりやま日記

ドイツで子育てのあれこれ、本やドラマや動画の感想等を綴っていきます。

Daylight therapy lamp

コロナ禍により、世界中、何処にも行けず、家にいる時間が随分長くなってしまっている。

それに伴い、気持ちのバランスが崩れてしまっている人も多くなってきているようだ。

昔から寒い国に住んでいると、鬱に悩まされる人が多いと聞いている。

確かに、冬が長く、日照時間が少ないと、どうしても気持ちが沈んでくるというものだ。

 

私は下の子を出産した後、軽い産後鬱になりかけた。

その後、倅の問題に直面し、更には更年期になってきているのもあり、定期的に鬱の症状が出てくるようになってきた。

 

夫が心配し、カウンセリングやセラピーに通ったらどうかと提案してくれたが、産後鬱になりかけた時に、カウンセリングに行ったが今一つだった。

しかも沢山の人の前で、自分の鬱の症状を話すのは日本語でも大変なのに、ましてやドイツ語で話すのは結構きつい。

それだけで鬱になりそうになる。

 

そうこうしている内に、随分時間が過ぎた。

 

最近になって光療法用ランプの存在を知り、リサーチを経て、夫が買ってきた。

 

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Daylight therapy lamp

 

鬱傾向が多い北欧でも評判が良いらしい。

ランプから日光で合成されるビタミンDが放出されるので、鬱が緩和されるのだそうだ。

 

こちらはスマホ操作も可能らしい。

大体1日に30分くらい光を当てた方が良いそうだ。

 

その時の気分で、色も変えられる。

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勿論、基本は白だよね。

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そういえば、ドイツ人って冬にスペインや東南アジアに出かける人、多いよね。

あと日光浴も大好きだし。

やたら暖かい地方に行きたがるのも、鬱防止に一役買ってたんだね。

 

光療法がどうなったか、また経過報告をしますね〜♪

 

 

 

 

我が家の英語事情

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ドイツでは小学校3年生から英語の授業が始まる。

と言っても、始めはお遊びのようなものだった。

 

先生は最初の挨拶で、児童達に

「How are you?」

と呼びかけ、

「I'm good, I'm great, I'm wonderful!」

と返すように示唆。

夫は首を傾げて、今の英語教育のあり方に疑問を持っていた。

私が興味深かったのは、私達なんかは

「This is a pen」

から確かに習ったのだけど、夫の言うように

「How are you?」

には

「I'm fine」

で、夫と同じだった事。

 

なんとなく、ドイツ人はもっと違った英語を習っていたのかなと勝手に想像していた。

私の若い頃の日本の文法重視の英語教育で海外に行くと、確かに臆して話せなくなる人もいるかもしれないが、実際はそんなに悪くないと思う。

 

話すのは、慣れと性格もあるから。

しかし文法や読解は地道な努力でやっていくしかない。

 

因みに、この地域で生まれ育ったママ友や夫の友達も、彼と同意見だったので、まあ、40代、50代の人達の英語教育は、大体似たり寄ったりなのだろう。

 

さて、そんな事を2年間やってきた娘は、ギムナジウムの最初の年に現実にぶち当たり、相当苦労していた。英語の授業を英語で受け、ワンダフルな状態では済まされなくなったのだ。

しかも現在のギムナジウムでは、英語が主教科の1つなので、これを落とすと相当ヤバくなる。赤点こそないものの、かなりギリギリ路線だった。

他の主教科でカバーできているのが幸いだった。

 

ただ英語を英語で授業を受けるのには利点がある。

その時間だけでも無理矢理、英語脳になるので、確かに発音なりイントネーションなりは、それなりになる。因みに英語がネイテイブの先生に教えてもらっていた。

6年生になってからは、教科書に沿った問題集を購入して、それを余分に勉強していた。

 

その途中にコロナ禍になった。

さて、どうなったか。

 

娘は自分のタブレットで、好きなYoutube動画を見始めた。

音楽動画やゲーム実況や好きなゲームアプリで作った吹き出し付きのアニメで、しかも英語圏が殆どだった。

倅も一緒に見ていて、毎回彼の為に翻訳をするようになり、いつの間にか英語が得意になっていた。

つまり娘の英語はYoutube様様なわけだ。

 

時々、子供達は無料のオンラインゲームをするが、そこでは最初にチャットで会話する言語が英語なので、ゲームを進行しながらチャットで、ブロークンながら英語で会話している。娘だけではく倅もそうなので驚くばかりだ。

 

その事を友達に話すと、

「分かる。うちの息子はスポンジボブで鍛えた」

と教えてくれた。

 

私の場合、中1で英語を捨てた身であっても定期的に英会話を勉強したくなるが、いかんせん、なかなか口がついていけない。

諦めずに、コツコツやっていくしかないか。

 

 

 

 

 

 

 

人間万事塞翁が馬

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普段は一人称では呼ばないけど、緊張するとそうなってしまう

 

11月末。

早いもので、あと3~4回程の家庭訪問を残すのみとなった。 

12月9日と11日には学校と学童で面談がある。そこに家庭訪問員も同行する予定だ。

現在の倅は投薬無し加配無しの状態で、物凄く大きな問題があるようには思えれない。もしかすると、そういう問題が新たに来るかもしれないが、取り敢えずは、宿題を一人で学童でこなし、テストの成績も良い。

他者とのコミュニケートが難点ではあるが、それでもポロポロと友達の名前が出てはきている。まるっきりいつも一人でいるわけではなさそうだ。

 

思えば、あの時、普通の幼稚園から療育園に転園しなければ、ここまで辛い想いをしなくてもすんだのか。

それとも病院で検査を繰り返さない方が良かったのか。

はたまた、療育園に1年長くいかせない方が良かったのだろうか。

療育園が加配をしつこく要求しても、断り続けるべきだったか。私には未だに分からない。

しかし結果として、現段階では、私達の願い通り、加配無し投薬無しで、普通の小学校へ入学している。鬱になるくらいしんどい状況であってもだ。

 

人間万事塞翁が馬

 

思えば、私の人生はいつもそうだった。倅は私に似ているから、そうなってしまうのだろうか。

まだまだ油断はできないけれど。

でも絶対に倅も娘も良い人生を送れるように祈っていくしかない。

 

 

家庭訪問員が来た時、まだインオフィシャルだがと前置きをした上で、今迄の経緯を

「一保育士の一方的な妄想を鵜呑みして、社会福祉事務所が自分をここに来させ、貴女にとってはトラウマになっているのがよく分かる。しかし、自分が見た限りでは、保育士が言うような虐待があるように思えれないし、寧ろ、しっかりと療育している。なので、強制保護法は絶対に執行されない」

彼女が来る前に、つまり夏休み頃には取り外せれてはいたのだが、この3か月半、家庭訪問日になると必ず鬱になり、精神的にきつかった。

家庭訪問員の人柄もあって、子供達は彼女が好きだったし、私も少しずつ心を開くようになってきた。

 

一番嬉しかったのは、学校での問題を話す時、倅の障害のせいではなく、単に相手と相性が悪かったと言ってくれた事だ。そして必要ならばと、スクールカウンセラーをアドバイスされた。

学校と学童の面談で、どういう話になるか。

やっぱり加配をつけろ、とか、然るべき学校や施設へ行けとでも言われてしまうだろうか。

 

私は今、倅の食生活を変えるように努力している。

完全には無理だが、グルテンフリーとカゼインフリーを試みている。

グルテンは小麦に、カゼインは乳製品に入っており、それらが大好物なので、完全に除去はできないが、極力口に入れさせないようにはしているつもりだ。

 

発達障碍は人によって千差万別らしい。

つまり、味覚もまた千差万別で、どの食品がその人の天敵なのかを知るには1年くらいは様子をみておかないといけないのだそうだ。

 

倅はチーズや小麦製品が好きだが、牛乳は飲まない。

なので牛乳の代わりに豆乳を飲んでいる。ドイツでも豆乳はあり、味が色々ついているので、飲みやすくなっている。

ゆるいグルテンフリー+カゼインフリーにしてから、便通が若干良くなった気がする。

食事療法ばかりが必ずしも良いわけではないだろうが、やって損はないと思う。

懺悔と祈りの日(2020.11.18)

今日は懺悔と祈りの日で、プロテスタントの祭日だ。

毎年11月の半ばの水曜日が休みとなる。といっても、祭日にしているのは、ザクセン州のみで他の州は平日である。

 

ドイツでは北は主にプロテスタント、南はカトリックに分かれていて、州毎に祭日が若干違う。

因みに懺悔と祈りの日はイースターと同じで、毎年日にちが違うので、カレンダーをよく見ておかないといけない。

更に細かく言うと、市が「この日は休みだもんねっ」と認定した日が祭日になっている街もある。

そんな場所に住んでいると、平日だからと勘違いして、買い物に出かけて焦る羽目になる。

 

ザクセン州以外はれっきとした平日なので、そこ以外の州に住んでいる大人は出勤するが、子供達が通う学校はお休みとなる。

幼稚園や保育園は休みにならない。

 

学童に行っている子供は預かってもらえるが、そうでない場合はどうするのだろう。

祖父母が近くにいる人や親の片方が家にいる場合は平気だろうが、そんな家庭ばかりではあるまいに。

 

さて何をしたら良いものか。

暇だったから、夫の為に、子供達と一緒にアドベンツカレンダーを用意した。

 

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日本でも、もう馴染みがあるかもしれない。

 

アドベンツカレンダーは、1から24まである袋を用意して、その中にお菓子を入れる。そして12月1日になってから1つずつ、袋を開けるのだ。

厳しい冬が長いから、クリスマスイブまでの時間を楽しく過ごす為の工夫であろう。

最近では、お菓子の代わりに玩具や文房具品やお化粧品を入れて売られていたりしている。

小さい子供だけでなく、若者も大人もワクワクして毎日中身を開けるのを楽しめたりするので、アドベンツカレンダーは商業的にももってこいだ。

 

毎年、アドベンツカレンダーになっているクリスマスカードを、子供達は日本にいる自分の文通相手に出している。

今年もドイツのクリスマスの雰囲気を感じてもらえたら良いね。

 

 

トラウマはなかなか消えるものではない。

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倅作 言葉遊びの詩を作る宿題で

 

 

 

 

そろそろ家庭訪問も半ばが過ぎた頃か。

家庭訪問員が研修があるとかで、2週間お休みした。

その間は同僚の女性が代わりに来た、と言っても、始めの1週間は急病で来れなかったが。まあ、その前に顔合わせがあったから、それでチャラなんだろう。適当だな。

 

2週目に1回来て、また始めから話さなくてはならなかった。代行だからといっても、前もって担当者から大まかに話は聞かないのか、それともこれがドイツ流なのか。

相変わらず、療育園での話になると、トラウマになっているようで、涙が出て止まらなかった。「もう過去の話だから」と言われても、私にとっては過去ではない。現に今もまだ家庭訪問中ではないか。過去ではないのだ。

「一番恐れている事は何か」

との問いに、当然、子供達と私達が引き離される事と答えた。これしかない。

「そんな事は絶対にさせないから。約束する。その為に家庭訪問員の私達がいるのだ。普通なら家庭の味方になるべき社会福祉事務所が、このような失態をして、その為に貴女からの信頼を失っているのは本当に遺憾と思っている」

とも言われた。私は未だに鬱のままだ。

不信感ばかりが募る。

 

夫と仲が良かった病院管轄の療育関係のセラピストが夫に

「こういった場所は、一度中に入ってしまうと、どんどんドツボに嵌まるから気をつけた方が良い」

と忠告していたが、今まさにそんな感じだ。

倅には早期療育が大事だと思い、分からないなりにも必死で調べて家庭でやって来た。

そのサポートを本来する行政が、全く逆の事をやって、一家族を脅かしている。

 

学童に迎えに行くと、時々は友達と遊んでいるのが見える。登下校中も挨拶をする子供が多い。

倅は一人でも寂しくないらしい。

娘も私も同じだ。だったら無理に友達を作る必要はないと思う。私や娘のように、自然に友達ができるタイプではないだろうが、それでも何処でも友達はいたのだから、倅の言う「一緒に遊ばなくても友達は友達」を信じようと思う。

 

友達がいなくて困る時がある。

例えば、グループで作業をせねばならない時。誰からも声をかけられないかもしれない。そうなると、異常に孤独感に陥るものだ。

倅はどうするかな。

 

少し前になるが、現地校のPTAで1年生用のヘルシー弁当を作る準備を他の保護者とやった。たまに参加すると新鮮で良い。

私1人が東アジア人だったので、すぐに誰の親か認識されるが、私には誰が誰なのかさっぱり分からない。トルコ人とドイツ人のクラスメートの親と知り合った。

例のヘリコプターママもいたようだが、結局、どの人なのか分からなかった。

上記の2人の親に挨拶をされて、「貴方が倅君のママね」と言われ、一瞬「うちの子、悪い事してないか」と緊張してしまった。

一度遊んだ事があるようだとか、よく家で聞いているとか言われただけなのだが、倅の口からは、余り他の子供の話が出ないので、少々複雑になった。

 

そんな倅は最近反抗期なのか、事あるごとに反抗的な態度を取るので参る。

相変わらず忘れ物や失くし物が多いが、1日15分間のPCゲームをご褒美に失くさないように促すと、なんとか改善しつつある。いつか物で釣らなくても、できるようになるだろうか。

 

現実逃避

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 ここの所、娘の現実逃避が増している。

 

現在、娘の通うギムナジウムは小規模ロックダウンの為、分散登校となった。

因みに、今週は娘達のグループが登校するようになり、今週半ばにはまた中間試験が待っている。中間試験は、それぞれの教科毎にそれぞれの授業時間に行うので、週1回の時もあれば、週2回とか、教科の時間割により異なってくる。

 

先週も英語の中間試験があった。

分散登校が既に始まっていたので、娘達のグループは家で課題をこなしていた。試験日の試験開始時間のみ登校し、大きな講堂で、一斉に試験を開始したという。まるで大学の試験みたいだ。

一教科の試験のみに登校し、その後、また帰宅してきた。やれやれ、ご苦労なこった。

 

先日、娘を見ると、ネリケシと鉛筆で似非髭を作って遊んでいた。

似非ユニコーンになった時もある。

更にユニコーンの角を鼻につけて、似非ピノキオになったりと現実逃避に忙しい。

いい加減、勉強しなさいと促すが、苦手な教科は勉強をする気すら起こらないらしい。

 

娘の場合は、フランス語が苦手教科となる。

こんな事ならドイツ語で習うラテン語の方が良かったかもしれないと、激しく後悔したものだ。

試しにラテン語に移行させてみても良いのではないかと夫に話をしたものの、一度決めた事を曲げるのが苦手な夫は、それに反対し、そのままフランス語を専攻している。

 

しかし、翌年(つまり今年度)に転機が訪れる。

 

毎年行われる学校のオープンデーで出会ったフランス語の先生が、今年度から娘達を教えてくれるようになったのだ。

オープンデーの時の印象がとても良かったから、娘はフランス語を専攻した。しかしいざ蓋を開けてみると、余り評判が宜しくない先生が担当となり、必死に勉強しても、そして挙手をして発言をしようとしても、ちっとも当ててくれず、いつも評価が悪かった。

ドイツでは試験の点数のみならず、普段の授業態度も、成績にかなりのウエートを占めている。

なので、挙手をして発言をする事が得意な娘は、全然当ててくれない先生に対して、とても不満だった。

おまけにコロナで後半は全く授業らしい事がなかったので、これは相当難しくなりそうだと思っていた。

 

さて、オープンデーで会った先生の授業で、娘のモチベーションも少しだけ上がってきた。

これが吉と出るかは、娘次第だ。

手伝ってはあげれないが、応援して見守っていくつもりだ。

  

 

 

 

 

 

ゆめにしき

今週末のドイツの我が街は秋晴れだ。

子供達は毎週土曜日に日本語補習校のオンライン授業を受けている。

コロナがなければ、補習校まで赴くのだが、今はコロナ禍でそれもままならない状態だ。

 

さて子供達がオンライン授業を受けている間、夫に買い物に行ってもらった。

ドイツでは日曜日はお店が閉まっているので、土曜日に買い出しに行くようになる。

大昔、こちらに来た当初は土曜日も閉まっていたり、開いても午前中のみとかだったので、随分変わってきたものだ。

 

昨日は街中のアジアショップで納豆を買ってきてくれとお願いしたのだが、他の物も買ってくれた。

 

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ゆめにしきはイタリア生まれのコシヒカリ。

10年の歳月を経て、開発をしたものなんだそうだ。

それもあって、美味しい。

 

新婚当時に一度だけ、母が地元の米を送ってくれた事がある。

日本食なんて手軽に買えない場所に住んでいたし、全然食べてなくて、ずっと我慢していたのもあり、炊いて食べた時は、感涙したものだ。

 

納豆も然り。

 

子供が補習校に通っている間、たまに日本食店で納豆を買って、それを1人で食べるのが楽しみだった。

その内、偏食家の倅は納豆や豆乳が好物になってきた。なので、今は一緒に食べている。

倅にとって、大豆製品が家庭の味の1つになる日も近いだろう。

 

こちらでも豆腐は手に入る。

健康志向がずっと続いているので、ドイツ人にとって日本食は格好の健康フードだ。

絹豆腐とあっても、日本の絹豆腐みたいな柔らかい物ではない。

木綿豆腐より硬いかもしれない。

 

トーストも同じだ。

前々回の帰国の際、柔らかくて美味しいトーストを食べさせてあげようと、母がわざわざ並んで買って来てくれたのだが、子供達からすると、柔らかすぎて駄目らしい。

私もパンは、コシのあるドイツ産が好き。

 

食べ物に関してあれこれ書いてしまったが、いずれにせよ、住んでいる国の食べ物に、それなりに適応できる味覚があって良かったなと思うこの頃である。

 

 

 

先生達

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女子力は天性のもの

翌朝、先生と昨日の件を少し話した。

実際、倅がその男子に意地悪をしているのなら謝罪をしなければならないから、真実を見極めたかった。

先生曰く、他愛ない子供同士の喧嘩だそうだ。

しかし休み時間は先生の目が届かない事が多い為、自己申告をしてほしいと言われた。

 

世代の違いもあるかもしれないが、私達の子供時代は「やられたらやり返せ」で、親は殆ど関与しなかった。私は中学時代に、苛められていたクラスメートを庇い、そのトバッチリで苛めに遭った経験がある。それでも親には絶対に言わなかった。だから親が私が苛められていた事を知ったのは、卒業して10年経った頃、しかも元同級生の母親からだった。

ドイツでは、各学校にスクールカウンセラーがいるので、余りに問題になった時は、このカウンセラーのお出ましとなる。

スクールカウンセラーが当事者の話に耳を傾け、助言をし、解決策を見出すようだ。

どうしても問題が大きくなった場合は相談するのも良いかもしれないが、今は様子を見ていくしかない。

 

学童にて。

娘を知っている学童の先生がいたので、少しだけ話した。該当する子供の名前を出さずに

「どうもある男子生徒といざこざがあるようですが・・」

と言ってみた。すると丁度そこに当の本人がやって来て、自分の事だと察知したようで緊張した面持ちになった。そして、こういう事を倅がすると言い始めた。

「先日、彼から、倅が彼を苛つかせると言われました。しかし倅からは全く逆の事を言われました」

と話すと

「そうでしょうね。どうもお互い相性が合わないようです。しかし見る限り、そこまで大きな問題にはなっていません。もし何かあったら連絡します」

と言われた。また欠点として、倅の空気を読めないものが多くあるようで、そりゃあ、確かに苛々するよなと内心思った。

「一応本人には、距離を置けと話しています」

と言ってお終いにした。

 

ドアの方を見ると、倅が他の子供達と一緒に階段を上ってきていた。

倅の近くにいた小さな女子がこけたようで、それを倅が起こしてあげていた。押してなきゃいいけど。。。

 

帰宅途中の道すがら、学校で何をしたか聞いてみた。

休み時間はクラスの男子と鬼ごっこをしたらしい。その時に低い塀の上を歩こうとして滑ってこけたそうで、それをヘリコプターママの息子が見て笑ったらしい。

「でも僕は「大丈夫、平気さ~」っておどけて見せたんだ」

と倅。強くなったね!と褒めてあげた。

 

しかしまた問題が起こる。

担任が体調不良で1週間休み、先生達が入れ代わり立ち代わりで教鞭を取っていた秋休み前に、ヘリコプターママの息子が、帰り際に倅の腹を行き成りパンチしたらしい。

それをその日の代行の先生が見ていて、その男子を呼びつけようとしたら、もう自分の学童に行ってしまった後だった。その子供は、倅とは違う学童に通っており、そこは倅の学童の上の階だった。代行の先生曰く、倅が自分で担任に申告しないといけなくなり、秋休み後に夫と共に担任に会いに行った。

 

発達障碍あるあるで持ち物が無くなっているのもあり、これを探す目的で学校や学童を探し廻った。結局、未だに見付かっていないが、幸いにして家に予備があるから、それで間に合わせている。

 

1人、学童で気になる先生がいる。

私が質問すると、彼女は少々ヒステリック気味になっていた。変な話だ。こちらは普通に、学童に倅の持ち物があるかどうか聞いただけなんだが。うちの子は失くし物が多いから。

多分、この先生と倅は相性が合わないのだろう。

一定数、倅を極端に嫌う大人がいる。療育園の担任もその1人だった。

彼女も同じタイプかもしれない。

 

さてクラスの代行の先生には、別の日に夫が探し物の事で聞きに行ってくれた。残念ながら、見付からなかったようだが、代わりに倅をとても褒めてくれたらしい。

「才能がある」

とまで言われたそうだ。だったら良いのだけど。

 

娘が小学校にいた当初は、4クラスあった。

その内の1クラスはこの代行の先生のクラスで、生徒数20人以下で、定型発達児のみならず、発達障害児や目に見える形での障害児(主に加配をつけていた)、知能発達障害児や外国人でドイツ語が弱い子達で構成された混合クラスだった。

先生は現在はクラスの担任ではなく、学校全体を校長と共に指揮を執っている立場になっているようだった。

 

夫曰く、彼女は倅のような特性を持つ子供達の事を非常によく知っている印象を受けたようだ。それは倅にとっても私達にとってもありがたい話だ。

先生は、その為に夫が彼女の所に来たのかと思ったそうだ。恐らくは校長から聞いていたのだろう。加配については、必要ないと言い切っていたらしい。

また体育の先生とも立ち話をしたそうで、彼も倅を褒めてくれたが、一点のみ。倅は失敗を恐れすぎる傾向があると指摘を受けた。

これはもう私の責任でしかない。

しかしどうやって失敗を恐れずにやらせながら、悪い事は悪いと教えれるのだろうか。非常に難しい。何故ならば、彼は本当に多くの過ちをいつも犯してしまうから。

その度に、私は苛々してしまうのだ。子育ては難しい。

ヘリコプターママ

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倅作 歯ブラシとこし器で色つけをした虹


 

私はとても疲れている。

日本帰国時に総胆管結石だと判明し、肝臓の薬をもらった。それからというもの、倅は私の右胸に耳をあて

「石の音が聞こえる」

と可愛い事を言う。娘もそうだが、我が子は二人共精神的に少し幼稚だと思う。それでも愛しいのには変わりない。

疲れているから怠けたいが、頑張って子供の習い事に付き合っている。

 

学童で意地悪する男子がいる。

取り巻きも多い彼が、何故うちの子にちょっかいを出すんだろう?

しかも迎えに行くと、必ず彼が返事をしてくれるし、倅を呼んでもくれる。まあ、大人ウケは良いが、、、学童初日で「俺がボスだ」と言った子なので、気分次第で態度も変わるのだろうか。

登校中に会った時は、倅を見ると誰彼構わず、倅の悪口を言い、それを聞いた大人は好奇と困惑の目で私達を見る。コメントのしようがないというのが本音だろう。

向こうの親は

「そんな事を言うものではない」

と嗜めてはいるようだ。

現段階では喧嘩もあるが、学童の先生の機転もあり、なんとか過ごせれている。学校の方は、例の意地悪な男子に頑張って対抗しているようだが、未だに休み時間は一人で過ごすようだ。

 

しかし夜7時過ぎに、このクラスで意地悪な男子の母親から電話が掛かってきた。外国訛りがある。後で苗字を見ると、どうやらトルコ系のようだ。

なんでも、向こうが毎日うちの倅に苛められていると言うではないか。

担任に何度も話しても、全く聞き入れてくれないので、親の私に直接電話したという事だった。

「変ですね。うちは全く逆を子供から聞いています」

と倅から聞いた全ての事をこの親に話した。当然、この母親は自分の息子が学校で、うちの倅に何をやったのかを知らなかったようで驚いていたが、すぐに

「男子がやる事だから」

と言い訳を始めた。そう話すなら、別にうちに電話をかける必要もないではないのか。

「倅には、相性が合わないのなら距離を置けと話しています」

と言うと、「それが良い」と言い始めた。

変な親だ。何がしたいのかさっぱり分からない。

取り敢えず、翌日担任に聞いてみようと思う。

  

あとで分かるのだが、こういう親の事をドイツではヘリコプターママと言うらしい。

超過保護の親という意味合いのようだ。

 私はモンペという言葉しか知らなかった。色々な言葉があるものだ。

 

歯科で鹿に出くわす。

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昨日は歯医者の予約があったので、子供を連れて行ってきた。

うちの歯医者の診療所は遠方にある。

どれくらい遠方かというと、鈍行電車で約1時間、更にそこから迎えに来る夫の車で30分、つまり片道約1時間半の小さな街にある。そこには電車が通っていないので、毎回夫に車で迎えに来てもらわなければならない。

できれば近場で済ませたいのだが、この歯医者は夫の友達の奥さんなので、そういう意味でも断り辛い。

そんなわけで、毎回ドライブがてら行く事になる。

当然、夕方の遅い時間に予約を取るので、帰宅は随分遅くなる。

翌日には学校があるので、子供も大変だ。

 

さて夫の勤務地は片田舎にあるのだが、そこでは色々な野生動物が生息しており、たまに出くわす。

コウノトリやハリネズミや野うさぎなんかもいるが、昨夜は鹿を多く見かけた。

急に飛び出してくるから危なっかしい。

こちらが速度を落としても逃げもせず、度胸試しでもしているのかと思うくらい至近距離になってから動くものや、避けた方向と同じ方向に逃げる鹿もいるので、肝がヒヤッとする。
それもあって鹿出没注意の標識が立っている場所もある。 

 

ところで歯の検診だが・・・。

幸いにして3人とも虫歯がなかった。

虫歯で歯科通いとなると、距離がある分、負担も多くなるので、このまま頑張って現状維持に努めたいものだ。

 



 

11月11日は聖Martinの日

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今日は聖Martinの日だ。

これはマルテイヌスという兵士が兵役に就いたある冬の日に、物乞いに自分のマントの半分を裂いて与えた。実はその物乞いはイエス・キリストの変身した姿だった。というもので、その後、マルテイヌスはキリスト教の洗礼を受けている。

兵士からトウールの司祭にまでなったマルテイヌスを祝し、11月11日に小さな子供達はお手製の提灯で歌いながら近所を提灯行列する。その後、幼稚園で焚き火を囲み、ガチョウの形をしたパンケーキやクッキーを食べてお開きとなる。マルテイヌスはドイツ語でMartinとなる。

西洋のお祭りは、キリスト教が原始宗教や風習と交わりながら現在の形と成しているものも多い。この聖Martinの日も似たようなものだ。

収穫祭がこの日に行われていて、南瓜や蕪をくり抜いて、提灯を作り、それで行進する地域もある。

 

因みに、ガチョウ料理を食べるのも慣わしとなっている。

何故、ガチョウかというと、マルテイヌスがトウールの司祭になれと命じられた時に、嫌がって、ガチョウ小屋に隠れていた所、ガチョウが騒いでしまい、見つかってしまった。それで罰として、ガチョウを食べるんだそうな。

折角、ここに聖人がいまっせ♪と教えてあげたのに食べられてしまうなんて不憫ではある。

ともあれ、ガチョウを食べながらワインを堪能するのも一興だ。

 

娘がまだ小さかった頃は、暗い寒空の下で行われる提灯行列が苦手だった。

特に倅を乳母車に乗せて、暗くて怖がる娘の手を引いて、行列に参加するのは至難の業だった。不運なことに、提灯の中に入れた豆電球の点きが悪くて、点滅ばかりしてしまい、余計に娘は怖かったのかもしれない。ごねて泣きまくるのを怒ったり宥めたりしている内に、とうとう一行が見えなくなってしまった。

何処が到着地点でどの経路を進めば良いのかさっぱり分からず、心細さで途方に暮れていた所、見知らぬ年配の女性が娘を自転車に乗せてくれ、途中まで一緒に歩いてくれた。

娘の幼稚園がある小さな街では、このような近所付き合いが普通に行われていた。

翌年は夫が途中から参加してくれ、帰宅も車だったので、ホッとしたのを覚えている。

倅は3歳の時に近所の幼稚園で1回、その後、療育園で提灯行列を経験している。

提灯はお手製で、その中に小さな豆電球を灯す。

あるママ友の住んでいる場所では、本物の蝋燭に火を灯して提灯行列を行うそうなので、保育士や園の方針で異なるのだろう。

 

今年はコロナでこの行列は中止となるか。

来年には小さな子供達の歌と提灯行列が復活したら良いなと思っている。

 

親の遺伝 

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基本的に日本人とドイツ人の髪質は違う。

 

私の髪は剛毛で、しかも多い。おまけに絡みにくいので、髪を結っても全然可愛くない。三つ編みは縄のようになる。夫が冗談で、私の髪で髭剃り用のブラシを作りたいと言った程だ。それで肩が凝って仕方がない。

大昔はドイツの美容院で髪を切ってもらっていたが、大抵は何故かおかっぱにされてしまうし、髪を染めてもらっても真っ黒にしかしてもらえないので、違和感がありすぎる。

それで今は、2年か3年に一度、帰国する際に、思いっきり透いてもらい、長さは肩くらいまでにしてもらう。帰国するまでは、自分で適当に髪を切り、自分で染めている。

どうせ髪を切っても、ヘアゴムで1つに束ねるだけなので、周りからは気付かれない。

というか、誰もアジア人のおばさんの髪型なんて気にも止めないだろう。

夫は私の髪の長さにこだわりがあるので、思い切ってバッサリ切ってもらうのは無理だが、それでも日本に帰った時は、今風の髪型で、自分に似合う感じにまとめてもらえるので、帰国が待ち遠しい。

大きな街には日本人の美容師さんがいて、そこにわざわざ予約を取って行く人もいるが、根が貧乏性なので、一度もした事がない。

 

さて今でも時々夫が口にするのだが。

娘の髪質が自分に似てしまって、それが本当に残念なのだという。

男の子なら将来禿げるかもしれないが、女の子の場合は、それは免れるし、そこまで薄毛でもないよと言ってみるものの、夫にとっては、とにかく薄毛が残念なんだそうな。

それもあって、娘が3歳くらいの頃に、一度髪をベリーショートにした。ハリーポッターのハーマイオニー役のエマ・ワトソンが、ハリーポッターを卒業後、ベリーショートにして話題になった。写真を持っていって、これと同じくらいにして欲しいとお願いしたのに、美容師さんが張り切ってしまい、更に短く切ってしまった。

短く切ってもらったのには理由がある。

そうする事で、強い、しっかりした髪になると言われているからだ。

しかし大して変わってない気がする。

まあ、別に悲観する程薄毛ちゃんではないが、確かに、同じように独日ハーフの子供達が通う補習校でも、娘は少ない方だと思う。

娘自身はちっとも気にしておらず、

「髪を洗っても、すぐに乾くから便利だよ」

とノホホンとしている。

 

そんな娘でも、髪を切るのはご法度らしい。例のベリーショートヘアがトラウマにでもなったのかと心配したが、そうではないらしい。なんでも、彼女の髪は3ヶ月に1cmくらいしか伸びないから、髪を頻繁に切ってほしくないのだそうだ。

ほぼ毎月、オカン床屋で髪を切らないとブロッコリー頭になる倅とは正反対だ。

娘の髪は細くてまとまりにくい髪質だから、ゴムで1つに括っても、すぐに取れてしまう。

 

しかし前回の帰国時に買ったブラシが非常に合っているようで、それで髪をとくと、髪艶が良くなり、まとまって見える。

時々実母とwebカメをするが、

「髪の毛が多くなった。綺麗にまとまっている」

と言ってもらえ、本人も満足そうではある。

 

話し合い

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蛇出没注意

 私達は家庭訪問員と社会福祉事務所の現担当者との話し合いに、かなりの時間を費やしている。特に夫は出勤を遅らせ、ほぼ毎回私と一緒に話し合いに参加している。

私1人では参っていただろう。

この問題に一緒に取り組む事で、私達家族の絆は文字通り深まったのは確かだ。

 

話し合いで次のように言われた。

場合によっては(家庭訪問員の判断で)、早めに家庭訪問が終わる可能性もあるそうだ。

3点の項目に分けて、それを見極める為の家庭訪問であり、また学校での面談にも付き添痛いらしい。

学校の場合は、主に倅に加配が必要かどうかという事になりそうだが、それに関しては、現段階では私達は望んでいない。

ただ家庭訪問の担当や担任が判断して、加配を勧めても最終的に決めるのは親なのだそうだ。

それを受けて夫が

「話が若干飛び過ぎている。加配云々より、今回の件は、社会福祉事務所が療育園の一方的な話を鵜呑みにして、充分な証拠も確認もないままに、子供の身の危険を感じて引き離すと法律を出して脅してきたところから始まっている。療育園や自治体が感じた親が虐待をしている、もしくは親の教育方針が子供に強いストレスを与えているというものが真実であるかどうかの見極める為の家庭訪問である。そこを把握していてほしい」

あと

「弁護士を立てる準備をしている時に、療育園側にも証言を求めたが、現在に至るまで、オフィシャルの証言は来ていない」

とも話した。

因みに、学校生活も学童も、先生に質問しているが、現段階では問題ないとの事。

加配か投薬しかないとまで言われてはいたものの、今は比較的落ち着いているのか、大きなトラブルがない。

療育園の就学前コースも補習校も、そして言語や指先のセラピーでも、倅は真面目にやっていると言われた。寧ろ注意すべきは学校よりも学童だ。

学童では、ざっくりと時間が決められてはいるものの、自由時間が多く、30人以上の子供がいる為、倅のような積極性奇異型の注意欠陥多動性障害+自閉症スペクトラムの子供はトラブルの元になりやすい。

万が一、トラブルが続くようであれば、学童を辞めさせ、その浮いた金で習い事をしたりすれば良いかと思う。今は様子を見るしかない。 

 

家庭訪問を持つようになって、やっと半月が過ぎた。

週2としながらも、そこまで必要性を感じていないのか、取り敢えず週1回、夕方に来て、私と状況確認をし、子供達とボードゲームをして遊ぶ。思ったより感じの良い人ではある。

それでも、家庭訪問員が来る時は毎回体調が悪くなる。

 

学校や学童に、挨拶するものの、休み時間にいつも一緒にいられる「友達」は、倅にはいないようだ。あとどちらにも1人ずつ、喧嘩になってしまう男子がいる。毎回、学童の先生に話してほしいと言うので、今日、思い切って話してみた。

学童の先生も気付いているようで、今日は席を離したらしい。

先生の話では、苛めではなく、子供同士の他愛無い喧嘩だという事だった。

倅が発達障碍だと診断を受けたり、現在家庭訪問が来ていなければ、私の気持ちは少し変わっていただろう。

幸いな事に、子供達はいつも私に学校や学童での出来事を話してくれる。

娘の小学校の学童時代にもトラブルメーカーの女子がいて、娘とは別のクラスではあったものの、その子は自分のクラスでは浮いた存在だったようで、学童ではどの子供とも喧嘩しながらも、娘を泊りに来させる程、好意を寄せてくれていたらしい。そういう普通の喧嘩友達ならば、ここまで私も神経質にはならないのだが、人との距離が計りにくい倅を考えると、悩まずにはいられなかった。

川の字で寝る

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今は日本でも、寝室はベッドの家庭も多いと思う。

ドイツに来た当初、家具屋で『フトンベッド』が売られていて驚いた。

何が『フトン』なのか、きっと売ってる人も作った人もよく分かっていないんじゃないかと思う程、私から見ると普通のベッドであった。

 

日本の実家では畳に布団を敷いて寝ているので、個人的にはそういうスタイルが馴染む。

夫は過去に数年程日本に留学をしており、日本家屋が好きなので、いつか引っ越す時には、寝室に畳を敷いて、その上に布団を敷いて寝たいねと話している。

 

倅が生後3ヶ月になるまで夫が単身赴任をしていたり、遠方の義母の家に行く場合、また日本に帰国する場合は必ず一定期間滞在するようになるので、必然的に床にマットレスを敷いて、親子3人で寝るようになる。

それで今でも子供達から、また自分から

「雑魚寝しよう」

となり、それをwebカメラで聞きつけた実家の母から

「雑魚寝ではなく、川の字で寝る でしょう」

と嗜められた。まあ、確かに・・・

雑魚寝でも別に良いけど、川の字で寝るという方が、聞こえは良い。

 

さて実際に川の字で寝てみると、案外きついものがある。

我が家の場合は、私を真ん中にするようになり、子供達の顔が私の顔に寄ってきて、かなり苦しい。川の字ならぬ小の字になって寝ている。

身動きが殆ど取れない為、起きると体が痛い。熟睡が結局できずにいるから、するんじゃなかったと激しく後悔するものの、定期的についやってしまうのである。

 

家庭訪問員への報告

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夢の国のパトロール


家庭訪問員に打ち解けて来た頃に、
自分なりの療育を模索している身なので、それを披露してみた。

日本語の宿題や家での過ごし方も話した。

「状況に応じて対処している。子供が勉強如きで潰れるのは良くないから、明日現地校で試験があるなら、補習校の宿題はその日はせずに試験勉強に集中させる。習い事も然り。今日はどうしても無理、身体が動かないという時に、無理矢理させない。しかし、子供の気持ちが乗っている時は別だけど」

補習校の先生も色々考えてやってくれているから感謝しているとも話した。

 

学校での様子を聞かれ、席替えの事は話さずに

「現段階では問題ないと言われている。クラスメートとの喧嘩はあるが、それは何処にでもある事だと思う。集中して授業に取り組めているらしい。宿題も学童で済ませてくる。例えば、今日の宿題は学童でやったというから確認してみると、ちゃんとやれている。これは娘も同様。なので、家に帰って落ち着いてから補習校の宿題に取り組める。先に言うが、家に帰ってすぐには宿題モードに入らないし、それは当然だと思っている。今日もキックボードで遊びたいと言うから、気が済むまで庭で遊ばせてから家に入らせた。その後お菓子を食べて、家庭訪問員さんが来る前に補習校の宿題の一部をやろうねと話し、実行した。(宿題を見せながら)裏にも問題が印刷されているが、裏は明日にしようと話して表だけしてお終いにした」

 

担当者としては、教育方針のバランスが取れているのかを知りたいのだろうから、実際に見せた方が分かりやすいと思い、そのように説明してみた。

 

それと日本語補修校について子供達はどう思っているのかという事も

「うちの補習校は高校2年生まであるが、子供達はそこまで行きたいと言っている。寧ろ私の方が驚いている。毎週土曜日が負担になる子もいるが、うちはどうもそうではないらしい。私達が子供の頃も週6だったし、今もそうなりつつある。というのも、日本はゆとり教育に失敗してしまった反省として、再度週6に改正したようだ。子供はそれに慣れているから、別にそこが嫌というのはない。習い事や子供の誕生日会もちゃんと出席させているから問題ない。もし、補習校ばかりを優先させていたら不満になるだろうが、そうでもないから不満を述べる事は滅多にない」

と話した。

 

ところで、倅が言うに、クラスに相性が合わず、何度も意地悪をしてくる男子がいるらしいが、以前隣に座っていて、おふざけが過ぎたから引き離された男子が

「僕の友達に何をするんだ!」

と庇ってくれたらしい。そういう話を聞くと、嬉しすぎて涙が出る。その男子みたいに倅も勇敢で友達を助けれる子になってほしいものだ。